書籍紹介(20) 『都市の鍼治療 元クリチバ市長の都市再生術』
確固としたポリシーのある都市政策と、市長のリーダーシップで、何の変哲もないブラジルの地方都市を、世界に誇れる都市へと変貌させたクリチバ市。
そのクリチバ市の元市長であるジャイメ・レルネル氏が執筆した本。 レルネル氏の都市に対する哲学、そして愛情が詰まっている。発展途上国という先進国よりも深刻な状況を抱えながら、天才的な指導力と知恵で、都市を人優先に作り変え、市民の9割以上が誇りを持つというレベルまで引き上げた功績は、実に見習いたいものだ。この本に書かれていることは、すべての都市にも応用できる最も基本的な内容だ。
この21世紀に、たかだか自動車にとって便利にするためだけに、自然と歴史がある堀を暗渠にすることを改めないどこぞの都市も見習って欲しいと思う。
レルネル氏は、はっきりと「自動車に生活を支配されてはならない」、「自動車の奴隷になってはならない」、「自動車を中心に都市を計画すると多くの弊害が生じ始める」と述べている。先ほどのどこぞの都市とは高知市のことだが、自動車交通ばかりを便利にすることから方向転換すべきである。
内容(「BOOK」データベースより)
この本は、世界のいろいろなところで展開している、都市をよい方へと変革しようとする継続的な努力を報告するものです。それらの努力は、シンプルなアイデアではあります。しかし、それらの努力による成果を都市住民が十二分に享受できています。
『都市の鍼治療 元クリチバ市長の都市再生術』(Jaime Lerner著, 中村 ひとし・服部 圭郎共訳 2005年8月 丸善)
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