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高知からクルマ依存交通社会を問い直す[106] 「対話と実行」座談会(2010年1月9日)

もう1年近く前のことであるが、今年の1月9日に尾崎正直高知県知事と「NPO高知市民会議交通まちづくり部会」との「対話と実行」座談会が開催された。

 「対話と実行」座談会(平成21年度 )NPO高知市民会議交通まちづくり部会

テーマは「広域都市圏における公共交通まちづくりビジョン」である。

私は、討論の中には参加せずに、後ろで聞いて座談会の流れがどうだったかをチェックする役目ではあったが、それゆえに詳細に流れを書き留めていた。

今一度、手元にあるメモや県庁の議事録を読み返してみた。その内容を踏まえて私の見解を述べていこう。内容すべてについて述べても雑多になるだけなので、要点を絞って書いていく。

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まずは、尾崎知事も冒頭のあいさつで述べており、部員との質疑応答の中でも出てきている「観光と二次交通」の問題について。

尾崎知事が「高知県の観光の最大の弱点は、二次交通手段が著しく脆弱なこと」とおっしゃっているが、本当にこれは重大な問題である。

県外から航空機やJR、高速バスを利用して、不満がないわけではないが比較的容易に来ることはできる。問題はそこからだ。

「さて、高知に来たのはいいけどそこから一体どうすればいいのやら?」

もはやいちいち説明する必要もなかろう。公共交通を利用して満足に県内の観光地を回ることはできず、ごくごく限られた場所にしか行けないのが現状だ。

そうなると、自動車利用で観光するしか選択肢がなく、現実に近隣からの日帰りドライブ観光地に陥っている。もちろん、カネはあまり落ちない。道の駅やコンビニやガソリンスタンドにお金を落とすだけで帰って行くのが一般的になってはいないか?

自動車を運転しない、もしくはしたくない、電車やバスで観光したいという層を高知県は逃している。

海外を含む遠隔地からお客さんを呼び、公共交通でめぐる観光スタイルも選択肢として充実させていく。そして、滞在型・体験型の観光とリンクさせ地産外商を推進するためにも、二次交通の充実はなんとしてもやり抜く必要があると思う。事業者の分け隔てなく使える「共通周遊券」なども早期に実現してもらいたいものだ。

(参考:[78] 公共交通でめぐる観光スタイルの確立

二次交通を観光客にとって利用しやすくするということは、そのまま地域の足としても利用しやすくなるということは、言うまでもないだろう。

二次交通対策の一環として、「空港アクセス鉄道」は絶対に絶対につくるべき!だと考えている。

高知空港は、日本で最大の人口を抱える関東地域とを短時間かつダイレクトに結ぶ「重要な高知の玄関口」の一つであり、土佐電鉄線や土讃線、ごめん・なはり線などは「県内二次交通の根幹を成すもの」である。

その両者が分断され、細々と連絡バスで結ぶだけの現状は、はっきり言っておもてなしの心を欠いていると思う。空港から電車が出ており、それに乗れば高知県内各地へダイレクトに行けることこそ、最大の二次交通対策になる。

特急列車に乗れば、ずっと速くかつダイレクトに中村・宿毛方面へ行ける。

土電直通の快速電車に乗れば、現在のほぼ半分の時間で快適に高知市中心街へ行ける。

これこそ最高の土佐のおもてなし心ではないか。

羽田空港が再国際化され、国際線と地方国内路線との乗り換えも容易になった。今後、低燃費の新型機B787も就航する。関東圏や外国からの観光客を呼び込むためにも、空路の活性化と合わせて空港アクセス鉄道敷設も検討をしていかなければならない。

空港アクセス鉄道は、高知の産業や観光の未来を占う鉄道路線と言っても過言ではない。

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そして、こちらは簡単に述べるが「中心市街地活性化」について。

尾崎知事も、中心市街地活性化の重要性について十分理解があるようで安心した。それには、公共性もあるとおっしゃっている。郊外へ施設を拡散させるような計画は今後しないと明言されており、今後の政策にも期待が持てる。

郊外拡散を食い止め、中心市街地を活性化させる。尾崎知事は、これこそ観光客にも魅力を感じるオリジナルな街を創る施策になり、さらに地産外商につながると言及しているが全く同感である。

いずれにせよ、まちづくりと公共交通活性化は切っても切り離せない関係にある。

ほかにも「ポストバス」のことなど、興味深いテーマもあったが後ほどの記事で取り扱っていこうかと思う。

座談会自体は、「高知都市圏が根本的にクルマ社会から脱却するにはどうすればいいか?」などにも踏み込んで欲しかったとは思うが、尾崎知事も公共交通問題に大して前向きな理解を示しており、十分にいい成果を残したと思う。

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議事録の最後にも書かれていたが「本日で終わりではなく始まり」である。

〔高知からクルマ依存交通社会を問い直す一覧〕

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