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高知から持続可能な交通を実現する(86) 「高知県が今後進むべき道は?(その1)」

 けんちゃんのブログで、以下の記事がアップされている。それを元に話を進めていこう。

 けんちゃんの吠えるウォッチング 高知の環境を活用した産業育成を

 高知新聞2月9日(月)夕刊記事の特集記事「どう稼ぎますか?「県産振計画」に聞く」の第1回目の記事について記録を兼ねて書かれた内容である。

 要旨をまとめてみた。

高知県の工業出荷額がビリから2番目であることを嘆くことはない。最下位で結構だ。お決まりの企業(工場)誘致で県政浮揚というスタンスには大いに疑問。利益を外部に持っていかれるだけで、わずかな労働報酬と固定資産税しか地元に還元されず恩恵は少ない。大手量販店の進出も同じ構造。もともと高知に工業が根付く文化がなく、優位性に乏しい。不得意なもので頑張っても上手くいかない。高知は、農林漁業で地域的な優位性を持ち、それと一体となって工業文化が生まれた。地域学的優位性と地域文化を、再点検し、「伝統的工業技術」と「先進科学技術」を融合させて産業創出を図り、それが全国、世界に通用するなら積極的に外部進出を図るべきだ。「本当の評価額」は、工業の「内容」にこそある。全国一環境に配慮している高知県の工業と誇れるようにしていきたい。

 精読しての感想であるが、今後高知県が進むべき方向性を明確に示していると思う。大変、含蓄のある内容であり、大いに考えさせられた。

 高知県の工業生産額は極めて低いのはまぎれもない事実だ。実際に、大工業地帯と呼べうるような地域が存在しないことからみても明白である。それを多くの人は、経済発展の遅れだと言う。だからこそ企業(工場)誘致ということになるのだろう。

 私も、今でこそそうは思わないが、中学校のころなんかは、「高知は(社会の教科書に出てくるような)コンビナートもない遅れた場所だ。そんなんもないとは情けない。都会のように工場を増やすべきだ。」と、大真面目に思っていた。まあ、あの手の工場でガキの目からしたらかっこよく見えるものではあるが…。

 話がそれた。北村さんは、県工業会会長という立場ながら最下位で結構って言い放っているのである。そこには、よほどの洞察と信念があるのだと読み取れる。高知がどういうところかということを本質的に理解していないとそういう答えは絶対に出てこないだろう。

 もはや企業を誘致して県政浮揚、雇用創出とかいう時代ではないのは明白だ。企業も余裕がないなか、こんな不利な条件のオンパレードの地にやってくるだろうか?来ても利益をごっそり持っていかれ、未来永劫そこで操業を続ける保証もない。レポートの中にも、「高知でなくてもいいことは競争にさらされ大きな発展は望めない」とあるがまさにその通りだろう。余談だが、どうせ呼ぶなら工場や末端部でなく本社機能こそ誘致を目標にすべきであろう。そうなるには、「高知に本社があることのステータス」を創出しなけらばいけないので、高知の本質的価値を高めることと同義であるからだ。

 地域文化に根付いた産業を育てて高知県の発展につなげていくということは、私もかねがね考えてきたことなので、自分なりの考えも述べていこう。

 今となっては到底信じられないが、高知県で農林漁業の発展と一体となって様々な工業製品を生み出していたことは驚愕に値する。例えば漁業関連製品は、戦前期に、漁船本体のみならず、ラーンホイラー、捕鯨砲、焼玉エンジンなどが開発された。農業や林業関連でも、高知で生まれ全国へ広がっていった技術が多数存在する。

 高知の今後の産業創出において、原点をきちんと見直す時期にきているのは間違いないだろう。やはり、高知の土台は、農林漁業が基礎になっている。北村さんの意見と同様に、特に林業の可能性に着目したい。森林面積率日本一の県であり、工業とも結びつきが強いだけに大きな可能性がある。それこそ、生産から加工までの仕組みを構築し優れた製品を生み出せれば、高知県経済に新たな希望が見出せると思う。

 家具、インテリア分野では、高知の豊富な木材資源などを活用して、それこそ世界で通用する「高知独自のブランド」を生み出すことができるのではないだろうか。北欧ブランドとも肩を並べることも決して夢ではないと思う。

 建築分野だって、高知独自の資源や伝統様式を活かしつつ、先進技術も活用すれば、地域性のある風土景観が復活するし、新たな雇用も生まれ、地域内での自立にもつながる。地域性を無視した建築物がはびこる時代はすでに終わった。高知こそ新たな時代のトップバッターを切れる有利な条件を持っていると思う。

 何の変哲もない画一化された工業製品とは一線を画した、産出された地域の特色が感じられ、愛着を持って末永くつきあえる、そんな製品が望まれる。

 それは北村さんの言及している、「全国一の環境優良製品創出県」であり「全国一の環境配慮型生産方式」を実践していると誇れる工業界の実現とも全く矛盾しない。人にも環境にも優しい本物の文化を創出する産業へと育ってほしいものである。

(その2へ続く)

〔高知から持続可能な交通を実現する一覧〕

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コメント

北村さんの言われていることは商業の分野でも同じなのです。うちの会社も地域性を生かした分野で特化していないので、大変なピンチなのです。

 言うはやすしなのです。実行するのは難しい。でも実行しないと生き延びれない。そうなのです。

 地域経済はとてもきびしい。でもそのなかで生きぬていかないといけないのいです。どこかに道はあると思います。早くみつけないと滅亡してしまいますので。焦ります。

 なんとかなるとは思いますが・・・

投稿: けんちゃん | 2009年2月12日 (木) 21時15分

■けんちゃん

まあ、なんとかなるでしょう。
お役所になんとかしてもらうとか言うような受身姿勢から脱却できれば、道は開けると思います。
こういうときこそ、ナカちゃんが書かれているようなスタンスが重要になってくると思いますよ。

投稿: やっしー@管理人 | 2009年2月13日 (金) 11時48分

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