レンタサイクルを交通システムとして機能させるには(その1)
自転車の積極的活用をする方法としてレンタサイクルがある。日本において自転車文化を根付かせるには、走行空間の整備やママチャリ一辺倒の状況から脱出を図るとともに、レンタサイクルを交通システムとして機能させることが大きな鍵を握るのは間違いない。
レンタサイクルは、観光地などに用意されていることも多いが、現状では交通インフラとして活用という側面においては全く不十分だ。はっきりいってしまえば、一部の例外を除き用事になるというレベルにすら達していない。
レンタサイクルは、観光地などに用意されていることも多いが、現状では交通インフラとして活用という側面においては全く不十分だ。はっきりいってしまえば、一部の例外を除き用事になるというレベルにすら達していない。
(つくば市レンタサイクル)
現状での問題点を書いていこう。ちなみに、無記名乗り捨ての共有自転車についてははなから論外なので省略する。
一つには、運営している主体がバラバラで連携がとれていないこと。自治体直営、観光協会、旅館、道の駅、地元のNPOなど様々にわたる。そのためか、情報の共有が図られず、どこにレンタサイクルが用意されているかということもなかなか認知されていない。
二つ目に、たいていは利用時間が極めて限られていることだ。阪急レンタサイクルのように朝6時半から夜11時半まで利用可能なのは極めて例外の部類に属し、たいていは、午前9時ごろから午後5時6時までというのが多い。それでは、きわめて限定的にしか使い物にならない。夜7時頃に駅に来て、自転車使ってちょっと用事を済ませて9時ごろ帰るなんて活用方法は不可能だ。タクシーという選択肢もあろうが、割高で非経済的だ。
しかし、レンタサイクルはその性質上、無人化、自動化が難しく、人件費の兼ね合いで難しい面ではある。阪急レンタサイクルも始発から終電までは、さすがに厳しいそうだ。 そうなると24時間体制になって、利用料金に跳ね返ってくるからそうである。
三つ目に、借りるたびに毎回、身分証を提示して記入用紙に書かされる場合が多い。利用者カードが作れてもたいていは1~数箇所でしか使えず、隣りの市でレンタサイクルを展開していても、たまたま用事で訪れて使おうと思ったら、新たに手続きが必要になる。それでは、気軽に使えない。また、貸し出し、返却とも自転車の出し入れに時間がかかることも多い。係員が倉庫から持ってくるのに、かなり待たされた経験がある。
四つ目が、運営主体がバラバラであるゆえに利用料金もまちまちである。観光地などで多い無料から、1日00円、600円、1000円などと全く一定でない。ただ、この場合は適材適所なので簡単にどれがいいとは言えない。
五つ目が、自転車の品質、整備状態。たいていは、ママチャリだ。それが乗ってみて酷い目に遭うことがよくある。変速機がないは、整備状態が悪くはで、乗っててかなりかったるい思いをする。
要するに、レンタサイクルを観光協会などがただ用意しているだけであって、それを上手に機能させるということを欠いていることが原因だと思っている。
日本の自転車政策全般に言えることだが、「自転車のことをよく知らない人々が自転車のことを取り扱っている」ということが、レンタサイクル一つとっても顕著化している。
そういうことで、どういうレンタサイクルシステムを構築すればいいか、次のエントリに続く。
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