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没になったけどとりあえず

以下の文章を高知新聞へ投稿していた。

残念ながら不採用になったが、せっかく時間かけて作ったのでとりあえず貼っておく。暇な時に「高知から持続可能な交通を実現する」シリーズ本編に入れるつもりでいる。

<公共交通のあり方自体の議論を>
土電グループの一部路線廃止、県交通の運賃値上げと、高知の公共交通を取り巻く状況は一層厳しくなっています。
歯止めなく続く利用者減と燃料価格の高騰が直接的に影響していますが、もはや目先の収支や一路線の廃止存続だけの問題ではなく、公共交通のあり方自体を根本から考え直すことが不可欠だと思います。
現在、利用者の多くは学生や高齢者に偏っていますが、地域全体の問題として、いかに老若男女問わず利用されるにはどうずべきかを主眼に議論することが求められます。
高知市議会でも検討されているように、土電.県交の運営統合化も視野にいれなければなりません。鉄道.電車との役割分担も考慮した分かりやすいバス路線網への再編成、公共交通ガイドブック等の情報提供、共通パスの導入などを、行政の支援も得ながら検討していくべきでしょう。
原油価格も依然高止まりし、自家用車の保有.維持もいっそう重い負担となって家計を圧迫しています。事故のリスクもあります。誰もが自動車に乗りたいわけではありません。今後、高齢者の運転による交通事故の増加も懸念されます。
過度な車社会の弊害を是正する意味でも、行政.事業者.市民が一体となって公共交通を建て直すことは急務であると思います。

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高知から持続可能な交通を実現する(82) 「将来へ伝えたい高知市の景観資源[その4]」

 今回は表通りの裏側にありあまり目立たないが、緑と水のある風景を取り上げる。

※写真はいずれも600×450ピクセルでクリックで拡大可能。

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 小津高校前の交差点から円満橋まで至る、城西公園の西側の道路。両側のクスノキ並木が見事で、付近には桜もありすぐ横を江の口川が流れる。都市のど真ん中にありながらけっこう自然が溢れる一帯である。

 高知市が昭和48年(1973)に、両側に計56本のクスノキを植えたそうである。

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 写真を撮影したのは2月なので、木の葉がほとんどないが、夏には緑濃い空間に変身する。

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 城西公園と江の口川。江の口川もだいぶ水質が改善され綺麗になった。それは、新堀川の一件をとっても明らかだ。

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 枡形商店街の北側、御幸橋より江の口川の下流方面を見る。今でも石垣護岸で風情が残っていて非常に貴重だ。川沿いには吉野桜。この桜道は1957年以来、川沿いの住人有志の手で守り育てられてきたとか。今、「看板が見えんき、樋がつまるき、木を切れ!」なんて市役所に言う心ない市民とは大違いである。一体、いつからここまで民度が低くなったのか…。

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 同じく御幸橋より、今度は上流側。川岸からのびる桜並木が見事である。

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 御幸橋のすぐ近くの大膳町公園。奥の学校は城西中学校だが、かつてここに高知師範学校があった。

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 ここもちょっと場所を忘れてしまったが、おそらく上町四丁目の交差点をすぐ北に行ったところだろう。この写真のすぐ手前で水路が分かれており、小さな堰も見られる。

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 井口町の水路沿いの風景。水路にかかる小橋が家々とをつないでいる。周辺は迷路のような路地が展開する下町情緒の街並みであるが、最近はその魅力も薄れてきたように思えると淋しいものだ。

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 同じく井口町の水路風景。昔ながらの橋で欄干にも特色が見られる。

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 蛍橋。水路そしてセンダン並木。電車通りに沿って生活道が通っている。

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 同じく蛍橋。再開発された場所には決して感じられない情緒をどことなく感じる。

 「将来に伝えたい高知市の景観資源」と題して、わざわざ「高知から持続可能な交通を実現する」シリーズの中で、4回に渡って伝えたが、一通り手持ちの写真を紹介したので一旦終了。また今度、新たに撮影した時に続編をアップする予定でいる。

参考文献:『わがまち百景-21世紀に伝えたい高知市の風景-』
(1990年3月 財団法人 高知市文化振興事業団)

〔高知から持続可能な交通を実現する一覧〕

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高知から持続可能な交通を実現する(81) 「将来へ伝えたい高知市の景観資源[その3]」

 今回は、建築関連や、いわゆる観光地ではない庶民の街で風情があると思うところを取り上げる。

 ※画像はいずれも600×450ピクセルに統一しすべて拡大可能。

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 江の口川沿いに並ぶレトロな県藁工倉庫。どうやら戦後の建物らしいが、水切瓦など土佐の伝統的な建築様式を随所に取り入れている。背後には中層のマンションが建つ中で、強烈に目立つ建物だ。

 そのうち一部を、graffitiがリノベーションして使用している。歴史的な建造物も、博物館のようにただ大切にとっておくだけでなく使ってこそなんぼである。

 ココロの言霊 ∥高知の街の片隅で・・・ レトロな『藁工倉庫』

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 1文橋より江の口川上流方面を見る。街のあちこちに地域性を微塵も感じない無個性なマンションが増えているが、この周辺も例外ではないようだ。

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 小津高校の正門。県下最大といわれた、ネオ・ゴシック様式の洋風建築であったが、現在では前面のファサードだけ残して、建て替えられた。

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http://www.ce.kochi-ct.ac.jp/~tyama/list01.htmlより転載)

 かつての小津高校校舎。実物を見たことはないが、立派な重厚感のある建築だったようである。

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 校舎の西側にある「開成門」。藩政末期に設けられた開成館の表門として、九反田に建築されたもの。追手門と並んで、城下町の面影を残す遺産である。

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 小津高校と高知大学付属幼稚園の間の小道。何の変哲もない道だが、文教地区だけあって、落ち着いた佇まいが感じられる。

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 小津高校西側の、城北町地区と新屋敷地区を分ける小道。車もあまり通らないので、ゆったり歩けるのがいい。

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 ちょっと正確な場所を忘れたのだが、おそらく新屋敷地区の住宅地。普通の住宅地だが、右側の塀に注目すると…。

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 つまらない工業製品のブロック塀が台頭する中で、土壁と瓦の切れ端を使った塀が高知の住宅地に残っていたとは、驚きである。是非とも残していきたい風景の一つだ。

 この周辺に、マンション反対の張り紙かノボリを見たような記憶があるが、そのようなものができると、一気に住環境は破壊されてしまう。マンションの乱立は、確実に高知市の価値を下げる。短期的にはよくても長期的に見たらあまりいいことはないと思う。

 [その4]へ続く。

参考文献:『わがまち百景-21世紀に伝えたい高知市の風景-』
(1990年3月 財団法人 高知市文化振興事業団)

〔高知から持続可能な交通を実現する一覧〕

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高知から持続可能な交通を実現する(80) 「将来へ伝えたい高知市の景観資源[その2]」

 今度は、街路樹のある風景を中心に取り上げる。

 高知から持続可能な交通を実現する(64)で取り上げたように、電車通りに関しては、街路整備の関連でことごとく街路樹がなくなり殺風景になったしまった。なんともさびしいものである。

 かつては積極的に街路樹を植えていた。今でも電車通り以外は健在であり、おかげで今ではすっかりと成長し、歩道に木陰を落とし暑い夏場でも快適に歩くことができる。

※画像はすべて600×450ピクセルに統一でいずれもクリックで拡大可能。

Sanbashi2

 桟橋通り二丁目付近。すっかり街路樹が少なくなった電車通りの中では、緑が多い最後の砦だ。立派に成長したクスノキ並木が、歩道に涼風を与えてくれる。ここは、未だ電線が地中化されていないが、見事な並木のおかげでそれほど目立たない。

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 同じく桟橋通り、梅の辻交差点。並木は立派だが、背後のマンションが…。

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 そして追手筋。日曜市も開かれる、電車通りに並ぶシンボル的な街路である。中の橋通りと交差する部分で、中央の分離帯の樹木は一変する。その東半分は、カナリーヤシ(フェニックス)で、西半分はクスノキである。

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 中央公園と江の口川を南北に貫く「グリーン・ロード」。どうやら、かつてはこのような街路樹に囲まれた遊歩道を整備する計画だったとか。こういうこと考えると、昔の行政担当者の方が、余程まともな都市計画のセンスをもっていたようだ。

 けんちゃんの吠えるウォッチング グリーン・ロードの面影

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 県庁前から鷹匠公園までの並木道。北側がクスノキ、南側がカナリーヤシが植えられている。

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 この通りでは、毎週木曜日に木曜市が開催されている。高知市では日曜市のほか、月曜日と土曜日を除く毎日、市内のどこかで市が開かれている。日本の都市の中でも高知市は、もっとも街路市が元気な都市であるそうだ。

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 本町の南側の与力町。鏡川の土手沿いは緑豊かで、閑静な佇まいだ。

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 江の口川を渡る電車通りの高知橋より西側を見る。川の南側のワシントンヤシとカナリーヤシが連続する光景は見事である。高知駅前のワシントンヤシも、南国土佐を彷彿させる立派なシンボルだったが、こちらは現在ヤシィパークに引っ越している。

 その他にも、産業道路や蓮池町通から桜井町にかけてなど、街路樹が多い街路はあるが、手持ちの写真がないので、ここでは紹介はまた今度にする。

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 最近になって整備された街路の景観は酷いに尽きる…。土讃線連続立体交差化事業の関連で、全く変貌した比島町付近であるが、街路樹は1本もなく、ただ広いアスファルトの空間があるだけの極めて殺風景な光景だ。オマケに両脇の建物も新しくなったが、どこにでもあるような、特色のない工業製品のような街並みである。そんな光景が全国各地に量産されている…。だけど、今ある美しい街路は死守すべきだ。

 [その3]へ続く。

参考文献:『わがまち百景-21世紀に伝えたい高知市の風景-』
(1990年3月 財団法人 高知市文化振興事業団)

〔高知から持続可能な交通を実現する一覧〕

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高知から持続可能な交通を実現する(79) 「将来へ伝えたい高知市の景観資源[その1]」

 高知から持続可能な交通を実現する(65)で、高知市の街並みが年々悪化し、特色のない都市になりつつあると書いた。街路樹減少や新堀川問題をはじめとするように、どんどん潤いがないノッペラボウな街並みになり、長い歴史の重みを感じさせる資源が失われているのは、大変残念なことだ。

 そうはいっても、いまでも城下町の名残を思わせる風景や、趣のある路地だって数多く残っている。それらは、どれも将来へ伝えていくべき景観資源である。

 誰もが誇りを持てる住みよい街を創っていく上でも、高知市のアイデンティティを確立していく上でも、決して、それら唯一無二の景観資源を蔑ろにしてはならない。

 観光ガイドブックにも載るような有名な場所から、知る人ぞ知る穴場的な場所まで取り上げていく。とりあえず、4回くらいに分けて記述していく。

 ※画像は、いずれも600×450ピクセルに統一しておりすべて拡大可能。

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 追手筋から見た追手門と高知城。もはや説明不要であろう、高知市最大のシンボルである。

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 高知城の南側と東西の一部を囲むお堀である。このお堀は、戦後に高知へ進駐した占領軍司令部の命令で埋められかけたが、ある県の吏員が(本当の意味で)首をかけて根気強く反対したおかげで、埋められずに済んだそうだ。現代の新堀川問題とはエライ違いである。

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 高知城のすぐ東側、藤並公園の将棋風景。すっかりと街の風物詩になっている。

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 こちらは高知城西側の、高知県庁と高知地方裁判所の間のお堀。春の桜の季節は、桜並木が見事だ。

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 同じく、高知城西側のお堀と桜並木。この周辺は、緑が少ない高知市街の中でもオアシス的存在である。

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 高知城天守閣。これも説明不要であろうから解説は省略。

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 高知城天守閣のすぐ下側から鏡川方面を望む。写真では向こうの山全体が写っていないが、高知の街は、周辺部を山に囲まれており、自然との共生・調和を重視すべきだと思う。

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 春の高知城天守閣下の遊歩道。

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 上に同じ。

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 見事なソメイヨシノの成木と、背後の高知市の街並み。

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 桜の花は、やはり美しい。春には高知城周辺は花見客で大いに賑わう。これも歴史を積み重ねた街の風物詩である。

 [その2]へ続く。

参考文献:『わがまち百景-21世紀に伝えたい高知市の風景-』
(1990年3月 財団法人 高知市文化振興事業団)

〔高知から持続可能な交通を実現する一覧〕

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高知から持続可能な交通を実現する(78) 「公共交通でめぐる観光スタイルの確立」

 観光活性化と公共交通活用について、かつてちょっとだけ取り上げた(参考:高知から持続可能な交通を実現する(23))が、『ブログ「浦戸湾」』に下記の記事がアップされているので、それを参考にしながら話を進めていこう。

 観光立県と公共交通 (2008年9月25日)

 また「土佐ローカリズムちや」のナカちゃんも、関連するエントリをいくつかアップされているので、こちらも参考にしていく。

2008/02/18 [桂浜行き観光遊覧船出動!]
2008/02/15 [【公共交通で海・山・川】やっぱり山は大豊町]
2008/02/13 [高知市内観光モデルの確立]
2008/02/13 [はりまや橋の埋蔵金はどこに?]
2008/02/11 [南都北嶺のまちづくり]
2008/02/10 [桂浜方面への巡航船]
2008/02/08 [ライトレール南の終点”桂浜駅”]
2008/02/07 [観光の再定義]
2008/02/07 [観光客1日1万人作戦]
2008/02/05 [観光政策とはこういうこと]
2008/02/04 [滞在型・体験型観光とは何か?]
2008/02/03 [おらんくでエコな新土佐藩へ来てみいや]
2008/02/03 [観光の本質は]
2007/12/24 [都市計画の核にすべきもの]
2007/12/21 [セールス専従班の設置]

 ナカちゃんが書かれているように、

高知は30分で海でも山でも川にも行ける。

しかも全部本物の自然。
無料で楽しめる自然。

30分で仁淀川に行って、泳げる、魚が釣れる、楽しめる。
30分で工石山に行って、登れる、おいしい空気が吸える、見晴らしもえい。
30分で手結へ行って、泳げる、焼ける、ビールが飲める。

この価値を絶対に失くしたらいかんと思う。

 高知のすごいところはこれに尽きると思う。 高知市街を離れるとすぐに自然と触れ合うことができる。私もすべて把握できてはいないが、宝の山であることは間違いないようだ。

 でも、この価値を最大限に生かすためには、各所を相互に結ぶ公共交通ネットワークが充実していなければならない。 決して、クルマや駐車場ではないと、はじめに言っておく。

 観光の交通手段というと、まず自家用車(レンタカー含む)が思い浮かぶかもしれない。しかし、自動車でのアクセスは、それが集積すると自動車の氾濫となり、そういう自然や歴史資源の魅力が台無しになる。いくら自然が良くても、その玄関口で自動車が溢れ、巨大な駐車場があったら興ざめだ。渋滞や事故の原因にもなるし、排気ガス臭いし騒々しくて、まるでいいことなし。 例えば、法隆寺のまん前に観光客用の巨大駐車場がドーンと構えてあったらどうなのかを考えれば一目瞭然だ。

 さらに、自家用車での観光は、観光客にとってもあまり印象に残らない傾向があると思う。地元の人と直に触れ合う機会もめっきり減るし、運転で神経ばかりすり減らす。渋滞に巻き込まれたとか、駐車場探しで苦労したりとか、狭い車の中に閉じ込められ放しで疲れたとか、マイナスの思い出ばかりが強調される傾向があるような気がする。

 また、自動車で手短にステレオタイプ化された観光地をつまみ食いする観光スタイルは、中身が希薄で薄っぺらいものになる。確かに短絡的にはカネは落ちるかもしれんが、全身全霊で体験するものではないので、深層意識にまでそこでの体験が染み込まない。それだと、決してリピーターにもならないし、まわりの人が新たな来訪者になる可能性も低い。持続的な観光には決してならないのである。

 いくら車社会になったからと言っても、誰もが自動車を保有し運転できるわけではないし、誰もが運転して観光することを望んでいるわけではない。高齢化が進んだ現在、自動車ばかりで対応するのは難しいし、そもそも外国人観光客には対応不可能だ。

 クルマ中心の都市計画がまちを壊すように、クルマ中心の観光活性化思想は、かえって地域の魅力をぶっ壊し、結果しとして観光の活性化にとってマイナスになると思ったほうがいい。

 ナカちゃんが書かれているように、

観光いうがは、ここに住みたいわという気持ちにさせる歴史とか伝統とか
それに影響されたオリジナルな地方都市社会を見てもらうことやと思う。

観光いうがは、その土地の歴史・伝統・文化から始まって
そこから派生した住みゆう人たちの雰囲気
ほんでその人らあが作りゆう現代的なインフラとか
社会の雰囲気とかも観光の対象になってくるとは思うがよね。

観光いうがは、ふつふつを湧いてくる土地に染み付いた記憶を
見ることでもあると思う。

 だから、本来の観光いや「旅」の交通手段は、究極的には徒歩がいい。四国遍路は、交通機関が発達した現在でも徒歩で巡る人が多いが、これぞ旅の原点回帰である。さらに言うと、観光地などというものも不要だ。来訪者それぞれが、自分の感性でその土地のありのままの姿を受け取ればいいのだから。「ここが観光地です」と、お膳立てしてもらう必要など本来ないのである。

 とは言え、さすがに徒歩では時間がかかりすぎるので、現代人にはすべてをそれで済ますのはとても無理だろうし、何の情報もないのは不安が付きまとう。一定の交通機関やコンテンツはどうしても必要なのである。

 でも、公共交通での旅は、クルマや観光バスとはまるで違う。地元の人々と同じ空間を共有するからである。

 ブログ「浦戸湾」のLadybirdさんも、

史跡や景観だけでなく、「人」は旅の重要アイテムなのだ。観光振興の1つのポイントは、人と人の「ふれあい」の仕組み・装置を、さりげなく忍び込ませておくことだろう。そういう装置の1つが公共交通なのだ。

と書かれているように、公共交通は地域のありのままの姿が滲み出ている貴重な空間なのである。良くも悪くもだけど。

 高知には、鉄道が奈半利から宿毛まで通っており、高知市内には路面電車もある。各地域にバス路線が通じている。これらを上手に連携させて、周遊券等を充実させれば、高知県各所の観光拠点を上手にネットワーク化することができる。有効活用しない手はないのだ。

 高知市内から直通電車が走るようになれば、ふらっと市内の電停から電車に乗って、手結に海水浴や魚釣りに行ける。 久礼に行って鰹料理を楽しむことができる。さらに、仁淀川や安芸、奈半利、大豊、佐川、須崎、窪川、幡多方面にも容易にアクセスできるようになる。移動の最中も、クロスシートの快適な車両で十分景色も楽しめる。

Network
(直通運転ネットワーク案 ※拡大可能)

 さらに、バス路線のネットワークも鉄道としっかり連携できていれば、工石山にも、大栃にも、室戸岬にも、甲浦にも、馬路村にも、梼原にも、土佐清水にも気軽に行くことができる。加えて、タクシーやレンタサイクルを適宜組み合わせたら天下無敵だ。マイカーで観光する必要など全くない。むしろ、ナカちゃんが言うように、できるだけマイカーで観光してもらわない政策を掲げるのも一つの価値になると思う。マイカーで高知入りした場合も、どこかに停めて車から降りてもらい、周遊券を使って公共交通で観光地めぐりするスタイルを構築していきたいものである。

 こうなれば、高知県在住の人だって高知の良さを再発見するようになるだろう。そうすれば、もっと地域をこうしていかないかんということに多くの人が気づくので、新たな価値を生む道も開けると思う。

 理想ばかり書いたが、現実には、鉄道こそ市販の時刻表もあるので、辛うじて観光には使えるのだが、バス利用の方は、もともと末端部では極めて本数が少ないし、的確な情報がないに等しいので、とても使い物にならない。さらに言うと、共通の周遊券などがないので、複数の交通機関を使うと極めて割高に付く。

 少し前のエントリで指摘したように、高知市近郊の公共交通ネットワークは、地元の人でもよく分からない。それでは観光客には全く使えるわけはない。桂浜へ行くにも自動車以外ではどうやって行けばいいのか、そういう案内も不足しているくらいの体たらくだ。

 このように現状では、公共交通機関を使っての観光は極めて限定的にしかできない。アンパンマン列車や、ごめん・なはり線オープンデッキ車両や四万十トロッコ号、土電の外国電車・維新号など乗り物そのものを楽しんでもらおうという取組みはあるものの、本来の移動手段としては、十分活用できずに大きなチャンスを逃しているようでもったいない。

 いきなりは直通運転などの物理的な改良とまではいかなくても、高知市近郊の公共交通ネットワークを分かりやすく再編成すること共通周遊券の充実、「高知県公共交通総合ガイドブック」(参考:高知から持続可能な交通を実現する(60)の発行など、ソフト部分で対応可能な部分は早急に取り組んでもらいたいものである。

 ナカちゃんの言うように、空港からライトレールでそのまま中心市街地へ、高知城、日曜市などをまわってひろめ市場(または土佐料理を扱う食堂や料理店)で昼食。その後、菜園場町の船着場から巡航船に乗って桂浜へ。2、3時間ほどうろついてまた巡航船で市内へ戻る。夕食までは、鏡川沿いなどいい雰囲気が残っている場所をぶらぶら歩いてもえい。夕食は、土佐の地酒と地魚の料理で決まり。宿泊は市内で。翌日は、市内から直通電車に乗って、須崎、梼原、手結、奈半利などの周辺部に…と、観光モデルを構築したいものだ。

 是非とも、空港へのライトレール直結(参考:高知から持続可能な交通を実現する(25))と浦戸湾の巡航船は早期実現させよう!

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(高知県公共交通網(自治体の代替バスは除く) 四国バスNetより ※拡大可能)

〔高知から持続可能な交通を実現する一覧〕

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高知から持続可能な交通を実現する(77) 「土電・県交の統合へ向けての議論復活か」

 「バス一元化論」再び? 高知市長公共交通効率化求める
 (高知新聞 2008年09月19日08時48分)

 どうやら、土佐電ドリームサービスの奥福井線および万々線の廃止問題を受けて、高知市議会で岡崎市長がバス一元化論の必要性を打ち出したとか。

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(土佐電ドリームサービスに残るモノコックバス)

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(高知県交通に残るモノコックバス)

 高知市近郊の路線バスが使い勝手が悪いのは、土電、県交と運行会社が分かれていることが大きいので、是非とも議論を進めていってもらいたいものである。

 これは、もはや単一路線に限っての廃止存続を議論するのではなく、全体の公共交通のあり方自体を変えないとどうしようもないということにようやく気がついた証であろう。

 高知市近郊のバス路線は、実に利用されない要因ばかりだ。本数少ない、運賃高い、しかも通算不可、遅い、時間通り来ない、快適でない、極めつけは路線網の全体像がはっきりしないなど情報の不備による積極的に乗ることを意識できないなど、探せばいくらでもある。それは、上・中・下の3部作「高知市近郊の公共交通ネットワーク再編案」で書いた通りだ。

 今までも書いたが、やるべき必要な施策を簡単にまとめる。

[1] 土電・県交の一元化、それに伴うバス路線網の抜本的な再編成、ダイヤの連携・充実(多系統少便から少系統多便へ)

[2] 運賃の適正化と乗継時の通算化、広域共通パス(1日・1ヶ月)の導入

[3] 情報案内の徹底(路線図の普及、ガイドブックの発行、電停・バス停での利用案内充実)

[4] 絶え間ない啓発・アピール、利用者との情報交換

〔高知から持続可能な交通を実現する一覧〕

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高知から持続可能な交通を実現する(76) 「安芸商工会館の看板について」

 安芸市の安芸商工会館の壁面に、このようなスローガンが掲げられている。

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(安芸商工会館壁面のスローガン)

安芸・高知間を30分でむすぼう!
東部交通網整備促進スローガン

 かなり古びた看板で、いつからあったかは不明だ。鉄道とは明記していないが、阿佐線を意識したものであるのは間違いないだろう。

 ごめん・なはり線こと阿佐線が開通した今でも、残念ながら安芸~高知間30分は実現してはいない。最速でも45分かかっているし、通勤・通学の時間帯には快速の設定がないので1時間程度を要している。

 せっかく高速走行可能な立派な設備があるに関わらず、それが最大限の活用をできていないのは、ちょっともったいない。

 だが、30分とはいかなくても、快速運用で土讃線内でも後免~高知間をノンストップ運転すれば7、8分は短縮する。そうなれば、最速約38分だ。さらに、振り子車両を用いて、停車駅を絞れば、安芸~高知間30分は確実に可能である。

 高知から持続可能な交通を実現する(7)で書いたように、土佐電鉄線直通で安芸~はりまや橋間35分は、しかるべき改良を施せば十分可能である。スローガンより5分遅いが、高知駅~はりまや橋間は5分(+乗換え時間)かかることを考えれば、それ以上の時間短縮であろう。

 是非とも、将来的にはこの方向にもって行きたいところである。さらなる安全性の確保は、当然ながら忘れてはならないということを付け加えておく。

〔高知から持続可能な交通を実現する一覧〕

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高知から持続可能な交通を実現する(75) 「高知市近郊の公共交通ネットワーク再編案(補足)」

 「高知市近郊の公共交通ネットワーク再編案」について、ちょっといくつか補足しよう。

 まず、高知から持続可能な交通を実現する(73)で取り上げた、「十市・春野線」の運行ダイヤ案であるが、さすがに南ニュータウン~医療センター間の6分に1本は多すぎる。当然ながら、人員・車両をそこばかりに回してはいらなれい。

 電車通りの北側ながら中心市街地を通り、高知駅も経由するし、上町二丁目と高知駅、、県立美術館通で鉄道、路面電車とも結節するわけだから6分に1本は必要だとは思ってそうした。確かに、土佐道路を越えたらこれほどもいらないけど、折り返し・待機場所もないので仕方なく南ニュータウンまで6分に1本走らせる案にしていたのだ。

 だが、よく考えたら格好の折り返し箇所があることに気が付いた。土佐道路の少し南側の土佐塾中高の駐輪場だ。大型バスが折り返せる構造だし、これを有効活用しない手はない。(ただし駐輪場はバスの折り返し・待機のみに使い客扱いは幸崎バス停で)

 そういうことで、運行パターン案を訂正した。

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(新「十市・春野線」運行パターン案)

 南ニュータウンと市内を結ぶ便は1時間6本とし、また、一部は美術館通折り返しにし、医療センター発着便は望ヶ丘団地まで延長運転とする。

 次に、バス路線の再編案で、基幹となるべきJR線や路面電車の方にも課題が残る。欧米のLRT等の事例では、鉄道の方が圧倒的な高速性、定時性、輸送力を持っているからこそバスのフィーダー化が実現しているわけである。

 その点から高知では、JR線は単線なので、本数と速度の点で劣るし、路面電車も定時性と本数は十分合格点(郊外では半専用軌道で市内も軌道内自動車通行禁止であるので定時性は高い)だが、輸送力、速度、快適性で難があるのは認めざるを得ない。輸送力に関しては、今でも安芸線へ直通していた連結運転可能な600形を運行しているので、ラッシュ時に2両連結復活で迅速に対応できよう。快適性もシートを改善するなどすればある程度は解決する。しかし、後免町~はりまや橋が35分もかかる速度の遅さは、現状ではどうしようもできない。

 やはりそれでは限界で、抜本的な解決策が求められる。これまでも取り上げてきたように、土佐電鉄線とごめん・なはり線およびJR土讃線との直通運転の実施、後免線郊外区間の高速化、土讃線の一部複線化、桟橋線の南北延伸等が必要になる。

 某BBSの投稿に、フリーパス売って今の定期券よりも大幅値下げになるが、その減収分を補えるほどの乗客増は見込めるかという疑問が上がっていたが、これは綿密に調べてみないとなんとも言えない。

 実際に、具体的な公共交通の改善構想(バス運行の一元化、路線網の再編成、高頻度運行、共通運賃・フリーパスの導入、情報案内の充実など)をしっかりと市民に示して、どれくらい利用する意思があるかどうかを聞いてまわるしかない。特に、自動車利用に替えて利用されるかどうかが鍵を握る。

 それには、

「公共交通を充実させれば、車にここまで乗る必要はありません。月々のガソリン代よりも安くつきます。事故のリスクも少なくなります。さらに、車に乗らないという選択肢もできます。」

「多くの人が自動車利用から切り替えれば、格安のフリーパスでも十分ペイします。」

「自動車一辺倒の社会は、将来にわたって個人、社会全体共に莫大なコスト負担を伴いますが、それでも自動車中心の社会を続けていきますか?」

と、極めて具体的な材料を持って、今までの公共交通とは別物を目指すということをアピールしていかなければならないだろう。

 あと、公共交通の赤字問題だが、批判の対象になるのは、多くの人にとって利便性が低いのにも関わらず、税金で補助しているというのが大きい。ただ収入が経費に届かないからと言って赤字補填するだけなら批判されて当然だろう。

 税金を突っ込むなら、使える公共交通に再構築するのが大前提だ。減ったとは言え、路面電車は年間600万人もの乗客があり、それは多くの公共施設以上に、様々な人々に日常的に利用されている。200億円もかけてあまり役に立っていないようである「かるぽーと」や、例の曰く付きの「はりまや橋観光バスターミナル」高知から持続可能な交通を実現する(66)参照)などよりもよっぽど公共性が高いのは間違いない。

「誰もが使いたくなる便利な公共交通に再構築します。そしたら、あなた方、今乗っていない人たちも、日常的に利用するようになります。高知でも車を持たなくても充分に生活できます。公共交通は学生や高齢者のものばかりではありません。結果として、これだけの税金の投入が必要です。ですのでご理解お願いします。」

と、公共交通が真に公共の財産になるように変革が求められる。とにかく、自分達の問題だということに気が付いてもらえるかが重要な点だ。

〔高知から持続可能な交通を実現する一覧〕

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南国市の熊野神社、若宮八幡宮

 ナカちゃんが高知の神社について書かれておりますね。

 土佐ローカリズムちや 中東部の歴史もタマランぜよ!

 ごく稀にですが、ふと神社の写真を撮ることもあるので、これから紹介していこうと思います。でも、ナカちゃんと違ってそんなに奥深い解説はできないけど…。

 まず、南国市の小篭にある「熊野神社」です。

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(※拡大可能です)

 そして次に、「若宮八幡宮」。高知東工業高校の道を挟んで西隣です。

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(※拡大可能です)

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高知をより深く理解するには、高知の神社をきちんと見て行く必要がありそうですね。高知再興の上でも、大きな可能性を秘めていそうです。

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メモリーズの子猫ちゃん

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カフェ&ジュエリーショップ・メモリーズにいるネコちゃんです。上のネコちゃんは生後6ヶ月で、下のは生後2ヶ月だそうです。(2008年9月20日時点)

やっぱり子猫ちゃんは愛くるしいheart01

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70歳を迎えた趣ある豊栄橋

 「補修しないとかなり危険では」のエントリで、橋桁下部のコンクリートが一部剥がれ落ちていて鉄筋がむき出しのままになっているのを指摘した香南市夜須町の旧街道にかかる「豊栄橋」。相変わらず放置プレイなんでしょうけど…。

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(※拡大できます)

 それはともかく、この橋は昭和13年(1938)3月に完成しているので、今年で70年目を迎えました。当時の旧街道に架けられた木造橋に替わる、当時の夜須村では初めての「鉄筋コンクリート橋」です。ただし、現存する最古の橋は、大正末期に架けられた旧安芸線の夜須川橋梁(現在は自転車道に転用)です。

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 今でももちろん現役で、矍鑠(かくしゃく)としています。竣工当時の姿をほぼとどめていて、新しい橋にはない堂々とした雰囲気です。ただし、写真の背後の住宅がミスマッチですけど…。

 手の込んだ装飾を施されているわけではないですが、新しい橋には決して感じられない一種の趣というか美しさがあります。懐かしいというだけでの理由ではなく。

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 僕にとってももちろん思い入れがありますね。幼稚園の時から小学校はもちろん、中学校・高校になってもほぼ毎日渡っていた橋でありますし。これまでに渡った回数の多い橋(小川の類は除く)であるのは間違いないでしょう。

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(※拡大できます)

 コンクリートが一部剥がれ落ちるなど老朽化していますが、僕が知っている限りではメンテナンスがされた形跡がありません。丈夫に造ってあるので持っているのでしょうけど、新しい道路ばかり造っていて、既存のインフラを放置プレイするのは、あまりいただけないですね。

 歴史を感じさせる立派な夜須の街の記憶でもありますので、これからも大切にしてもらいたいと思います。

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香美市旧香北町の山奥にて

 もう、2年前のことですが2006年8月13日に香美市旧香北町の山奥、県道30号線沿いの坂谷地区で撮影したものです。

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(拡大できます)

 不思議な建物です。現在はただの倉庫と化しているみたいですが、一体何の目的に使用していたのでしょう?しかも、一番上の小さい屋根が気になります。

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(拡大できます)

 しかもこのように奥にも並んでいます。蚕を飼っていたかもしれません。

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(拡大できます)

 すぐ、近くの峠から香南市野市方面と太平洋を一望できます。香美市と香南市の境界にもなっています。この坂(安場坂)を下ると、香南市香我美町中西川地区に至ります。

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高知から持続可能な交通を実現する(74) 「高知市近郊の公共交通ネットワーク再編案(下)」

 高知から持続可能な交通を実現する(73)の続き。この公共交通ネットワーク再編案は字数が多くなったので3部構成にした。

 前エントリでも掲載した、ネットワーク再編成案の路線図はこちら
 (1.8Mあるので注意

 さて、この問題には大きな壁が立ちはだかっている。

 某BBSの投稿にあったように、高知市周辺の路線バスの使い勝手が極めて悪いのは、運行会社が土佐電鉄と高知県交通の2社に分かれていることが大きいだろう。それぞれの中で、路線を再編しても利便性向上も乗客増の効果も中途半端になる。また、2社体制のままで一部路線を共同運行するという手もあるが、これも運賃収入の分配という点で課題が残るだろう。

 某BBSの投稿にあったセリフだが、

>「高知の公共交通は破綻している。総てを1から作り直す」という前提が必要不可欠

 おっしゃるとおり、この前提に立ち2社の統合を本気で検討することが必要不可欠だ。そうでないと、高知の公共交通の信頼性回復っていうスタートラインにすら立てない。これまでも、相次ぐ減便、始発の繰り下げ、終発の繰上げ、路線廃止、そして運賃の値上げと利用者との信頼を裏切って来た訳だし…。

 まあ、この話はいろいろ根深い問題を抱えているので、ここで簡単に結論が言えるものでもない。後ほどにも取り上げていく。高知県交通局や三セクの新会社への運営移行や、上下分離方式の導入なども考えていかなければならないので。

 前のエントリの補足だが、運賃施策も検討しなければならない。現在の路面電車のはりまや橋でのように、乗り換えても運賃を通算できるようにする必要がある。これは、今後導入されるICカードを活用することや、それに伴って導入される新型運賃箱に、乗換え時の電停(バス停)名を印字可能な「乗換え券発行機」の導入、そして共通の1日乗車券を導入することだろう。その1ヶ月バージョンも当然用意されるべきだ。(後述) それ以前に、割り高な運賃自体を見直す必要が当然あるが、この一件だけでも、2社の統合や行政の大幅な関与が不可欠になってくる。

<参考>

土佐電鉄の電車とまちを愛する会 ニュース 
考えよう!!交通エコライフ in 高知

高知逍遥ブログ百足館通信
高知の公共交通ICカードが登場・・・だけど、ですかですか???

 路線再編案に対して、また色々とツッコミをされているようだが、そのまま市内まで行ける利便性も過ぎたるは及ばざるは如しで、複雑怪奇で全体像が把握できない運行状況、郊外部でそれぞれ分かれた部分では、とても気軽には乗れないような開いた運行間隔などとマイナス面の方が大きいように思う。

 それに、再編案の路線図でも、主要なバス路線は、乗換えなしで高知市中心街(おおむね高知駅~はりまや橋~枡形近辺のエリア)まで直行できるようにしているし、その他の路線でも1回の乗換えで済むようには考慮している。

 今の市内直行型の運行体系にしたって、交通ニーズの多い区間に限って直行可能というだけであって、途中で別の方向に乗り換えようと思っても、全然接続がなってなかったり、それに対応する路線すらなかったりする。そうすると結局は自動車やバイクに乗らざるを得ない。様々なニーズに応えれるように、ネットワークとしての利便性向上を重視した路線再編案だということはご理解いだだきたい。

<参考>

まちをこわす「クルマ『中心』社会」、まちをつくる「LRT」
バスともラクラク乗り換え

 また、医療センター線の美術館通でのフィーダ輸送が失敗した件であるが、ある意味当たり前だろう。ただ、走らせているだけじゃ路線の存在があまり認知されないし、そもそも結節点でさえ30分に1本という本数は、フィーダー路線としては失格だ。それに、路面電車の停留所で接続便の案内をするとか、連絡時刻表を作成するとか、接続便に関してはサボ等でそれがすぐに分かるようにするなど、いくつか手があったはずだが、それもやってないというのなら失敗して当然だ。

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(県立美術館通電停 とでんに乗って! バス&ライド・“とでん”VS“ユーロトラム”より)

 この一連のエントリで最も問題にしていることだが、分かりやすい路線図が存在しないことも大きな弱点である。駅、バス停、車内、役所、学校、病院、銀行、ホテル、スーパーなどのあちこちで「ネットワーク路線図」をイヤというぐらに見るくらいでないと、積極的な利用を意識することはなかなか難しい。

 他にも、いろいろツッコミされているので、一応回答しておこう。

>鉄っちゃんなんで乗り換え行為に抵抗がない。むしろ楽しい。

 いや、そんなことはない。旅をするのなら確かに乗換えもいいのだが、単に移動のときに乗換えで延々と連絡通路を歩いたり、地下鉄の階段を上り下りしたりするのは、私でもかったるいと思う。関東地域のJR線の複々線は、すべて種類別複々線なので、快速と緩行を乗り換えるには階段の上り下りをしなければならないが、これはいつも辟易する。上り下りするうちに電車が出てしまって次を待たなければならないことも多々あるし…。関西の東海道線のような方向別複々線の方が、緩急接続をホームタッチで乗換え可能なのでずっと便利で楽だ。それに、つくばエクスプレスの秋葉原駅もすごく深いところにあって、地上へ出るまでに相当時間がかかるし…。こういう悪い点まで、都会の真似をしろとは言わない。高知は、こういうのが全くといっていいほどないから、その点では非常に優れていると思う。

>まだ若いから、そして多分身近に高齢者の人がいないからそのしんどさを理解できない。
>公共交通を利用している高齢者の多くが他の手段を持たないから利用している事をよく分かっていない。

 毎度、フィーダー化のことで高齢者が乗換え大変になるから問題だとおっしゃるが、高齢者にとっては、本数の多さはそれほど大事ではないということか?その辺はどう考えているのか疑問である。

 また、公共交通の利用者が学生や高齢者ばかりに偏っているという状況から、早急に脱出することを考えるべきだ。私のような20代の若者から、30代~60代の方々まで、老若男女みんなが当たり前に乗るようにしていかなければならない。そうでないと、利便性の高い公共交通網を維持できないし、税金を投入するにしてもなかなか合意が得られない。

 そのためには、公共交通が自動車やバイクの替わりになる必要がある。それには、単一路線の集合体ではなく、ネットワークとして総体的に機能するようにすることが、当然ながら必要不可欠だ。

 さらに、高知から持続可能な交通を実現する(4)や、某BBSのスレで347番の投稿[2008/10/08(水) 03:02]が提案していたような、広域の定額フリーパスだって用意されうるべきだ。これがもし、高知中央部、東部、西部それぞれで月々6000円で、年間一括は6万円、全域は2倍の月々12000円、年間一括12万円だとする。それを20万人の人が利用すれば、6万円×20万人=総額120億円になる。また、1日乗車券が、1ヶ月パスに対応して600円、1200円だとして、観光客やビジネス客、県民の間で幅広く利用されて年間500万人の人々が利用したとして、600円×500万人=総額30億円だ。合計で150億円になる。これは、現在の各事業者の合計経費(高速バスは除く)をはるかに超えるはず。(手元の資料を紛失したので正確な数値は不明…) 利便性向上により経費が上がるにしても、設備投資を除いた運行費に関しては確実にペイできるのではないか。

 加えて、多くの人が当たり前に公共交通に乗るようになれば、駅広告や車内広告の需要だって伸びるだろうし、掲載料も値上げできるので、その収入も相当なものが期待できる。幹線道路の脇に立つけばけばしい広告(あれは確実に高知の恥!)と違って、特に問題はないし。

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(幹線道路沿いの広告看板群は高知の恥さらし!)

〔高知から持続可能な交通を実現する一覧〕

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高知から持続可能な交通を実現する(73) 「高知市近郊の公共交通ネットワーク再編案(中)」

 高知から持続可能な交通を実現する(72)の続きで、具体的な高知市近郊の公共交通ネットワーク再編案について述べる。

 どうやったら、現状の運行範囲をカバーしつつ、シンプルで分かりやすい路線ネットワークにできるのかを、土電、県交の時刻表を解読しながら考えてみた。知らない地名も多く、一つ一つの系統を理解するには結構難儀したものだ。

 再編案を考える上で、留意したのは以下の通り。

・一目で分かる路線図が描けるようにネットワーク化
・鉄道、路面電車を基幹交通として位置付け、路線バスとの役割分担の明確化
・土電、県交の垣根を取り払い包括的に再編成
・路面電車とバス路線の重複はなるべく避ける
・多系統少便から少系統多便へ
・統合可能な部分は統合して複数の路線を一体化
・郊外部と中心街の乗換え回数は原則1回までになるように配慮
・御座、土佐道路など現状で不便な部分の解消

 そういうことで、東は野市・土佐山田、西は伊野・宇佐方面に至るまでの高知市近郊で、公共交通ネットワーク再編案の路線図を作成してみた。以下の図がそれである。細かいところで実態とかけはなれている部分があるかもしれないが、あくまでの一つの提案であるので、その点はご了承いただきたい。

[高知市近郊公共交通ネットワーク再編案]
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(拡大版はこちら 3000×2467 ※容量1.8M注意

 鉄道・路面電車と路線バスの役割分担を明確にし、複数の系統を利便性を考慮しつつまとめて系統数を絞った。こうすると、あくまでもこの提案の中での話であるが、高知市中心街(高知駅、はりまや橋、県庁、枡形近辺)に直接乗り入れるバス系統は実に5系統まで減らすことができる。

 そうすると、それぞれにラインカラーを設定することも可能になる。それぞれの系統ラインの中で、発着地はもちろん複数あるものの、そのライン上を忠実に運行すれば利用者も安心して利用できる。一目で分かる路線図が提供されることにより、積極的に「乗ること」を意識することができるようになる。

 それぞれの系統案について述べていこう。主に市内線系統について取り上げる。単なるフィーダー化による運転区間短縮ではなく、複数の路線を統合するような形での路線再編成が主なので、あるので字数を割いて説明する。

 まず最初に、紫ラインの「一宮・領石線および高岡線」。これは、現在の高知県交通のメイン路線の一つである系統を受け継いだものである。どちらもラインカラーは同じであるものの一つの名前をつけるのが難しい(敢えて言うと「高知県交通本線」か)ので2つの名前に分けた。運行経路は、現行をほぼ継承するが、奈路以外で分岐するのをやめ土佐道路経由に一本化し、田井~大杉駅~(奈路)~領石~医大~一宮~比島~高知駅~はりまや橋~上町五~石立十字路~下針木~高岡~須崎~杉の川~梼原を結ぶものとする。この系統は、沿線人口が比較的多いのに関わらず鉄道空白地帯を通りフィーダー化も困難な路線形態であるので、直に高知市中心街へ乗り入れ、高知駅~はりまや橋~上町五丁目で路面電車と併走する。長大系統ではあるが、もちろん区間を区切って運行する。(場合によっては、田井~梼原を通し運行とかあるかもしれんが…。念のため言っておくが運転手は途中で当然交代。)

 次に、薄緑ラインの「桂浜線」および薄茶色ラインの「宇佐・横浜線」。「桂浜線」は、現行のはりまや橋以南の運行体系に近いが、運行系統シンプル化のため高知駅発着とする。(さすがに桟橋通五丁目で路面電車乗換えなんていうムチャは言わない) 「宇佐・横浜線」も横浜で「桂浜線」にフィーダーなどと言ったらあまりにも酷なので、そのまま桂浜線に乗り入れて高知駅発着とする。この路線は、現行の市内~横浜~蒔絵台~南ニュータウン~長谷~新川通~中島~高岡を結ぶ路線を継承したものであるが、高岡発着を宇佐発着にしたのが大きな変更点である。

 上の「桂浜線」と関連するが焦げ茶色ラインの「浦ノ内線」について説明する。再編案では、長浜出張所より南下し旧春野町の海岸線を通り宇佐方面へ至る路線であるが、これは現在の市内~長浜~東戸原~仁野~宇佐の系統を引き継ぐものだ。ただ、浦ノ内線と称したのは、現在、高知高陵交通が運行している宇佐~深浦~須崎~久礼~上ノ加江~矢井賀の系統とも統合することも考えてである。この路線は、需要の観点から小型車で運行することになろうから、長浜出張所発着で桂浜線に連絡するものとする。

 黄色ラインの「十市・春野線」。土佐電鉄(正確には土佐電ドリームサービス)の「十市・後免線」、「医療センター線」、「高知医大線」、高知県交通の「土佐塾校線」、「南ニュータウン・平和団地線」の一部をそれぞれ抽出してつなぎ合わせて統合した路線である。そのため、くねくねしながら後免町から南下しまた北上して市内を経由で春野まで至る形態になってしまった。末端では、春野の各集落を律儀に結んで仁野に至る。これは、県交北部交通の「仁野線」の一部を継承した。市内では、電車通りでなく北側の大津バイパスを経由しているのは、卸団地、北金田、小津町など現在では上手くカバーできていない部分をカバーするためである。この系統は、長距離利用でなく、他の路線との乗換え利用を主眼において設定している。県立美術館通~医療センター・パークタウン、高知駅~北金田・卸団地、上町二丁目、南ニュータウン~上町二丁目などの利用が主になるだろう。なお、土佐塾校系統もこの路線に含むが、この系統は当然ながら朝夕のみの運行で、高知駅発着が主になるはずだ。

 紺色ラインの「奥福井・北泰泉寺線」。土電の「奥福井線(宝町経由)」そのままと「岩目地・北泰泉寺線」のはりまや橋以北部分と県交北部交通の旧土佐山村方面(小坂峠、久礼野、菖蒲、高川)へ至る便を統合して1本化した路線である。また、現在のイオン線の役割も担い帯屋町バス停からイオンモールのバス乗り場までを乗り換えなしで結ぶ。

 濃い緑色ラインの「みづき線」。ネーミングがめんどくさくて安直につけたが、県交通の「孕橋~吉野線」と「観月坂線」、土電の「宇津野線」、県交北部交通の「円行寺線」、「仁野線」の一部ずつを統合して1本化した。孕橋~深谷~大橋通~愛宕町~西泰泉寺~宇津野~観月坂~円行寺~上町二丁目~河ノ瀬~吉野と市内各所を縫い、春野町役場までいたる。この路線の役割は、六泉寺、高見町、神田などの幹線系統から離れている不便な地域、北部の住宅地である加賀野井や観月坂と中心部を結び各所で他線と連絡する。高知市街地北部からから中心街、上町二丁目どちらへもアクセスしやすいようになる。円行寺へ行くのは支線で、孕橋から30分間隔で運行するものとする。

 高知市街地西端をかすめる、水色ラインの「鏡川線」。高知県交通の船岡団地発着便と蛍橋経由鳥越線、県交北部交通の旧鏡川方面(行川、川口、畑川、柿の又、狩山、程の窪、平石、菖蒲)を結ぶ路線とを統合した系統で、鏡川橋で「土佐電鉄伊野線」を始め、「高知環状線」(後述)、「高岡線」とも連絡する。

 青色ラインの「天王ニュータウン線」。これは完全にフィーダー化し、高知大学前で土佐電鉄の路面電車と連絡するものとする。西側では、八田~高岡~波介経由~市野々と運行する。

 今度は逆に高知市街地東側について。まず、黄緑ラインの「トーメン団地・前浜線」。高知県交通の「トーメン団地線(薊野バイパス経由)」と土佐電鉄の「前浜線」をくっつけた。知寄町二丁目で路面電車と接続する。ネットワークとしての利便性を向上させるには、このように基幹交通と垂直に交差する系統も充実していなければならない。なお、南国市の発着地は「高知空港」に変更した。これも、他路線(航空便だけでなく)との結節を考慮してである。

 その東隣の薄い紺色ラインの「蒲原・種崎線」。北部では、高知県交通の「かもはら線」と県交北部交通「医大病院~鏡岩線」の一部分を、南部では、土佐電鉄の「種崎線」と「十津団地線」の一部分を統合して組成した。土佐一宮でJR土讃線と、知寄町三丁目で路面電車と接続し、近年商業進出著しい卸団地への公共交通アクセスを改善することも目的とする。また、医大病院と桂浜が発着地であるのは、これも他路線と連絡を重視するためだ。

 ピンクラインの「潮見台線」。これは、他につなぐ路線もないので美術館通と潮見台のピストン運行とするのが望ましい。

 土佐電鉄の「安芸線」「神母木線」「岩目地線」と県交北部交通のいの町北部へ至る「柳の瀬、柳野、若宮、長沢方面」のバス路線は、市内まで走らすと路面電車と完全に重複になるので後免町、伊野で連絡するものとしよう。

 あと超重要なのが、完全な新設路線である赤色ラインの「高知環状線」だ。一部の区間では、土佐電鉄の「イオン線」や「万々線」、高知県交通の「中万々経由の鳥越線」を引き継ぐが、実質新路線と言ってもいい。この路線は、路面電車や中心部から放射状に広がるバス路線とを各所で結節し相互に連絡することを主要な役割とする。この路線があるかないかで全体の利便性は雲泥の差だ。道路の整備が進んだことを逆手にとった路線設定とも言える。だからと言って新堀川にフタをして4車線道路建設を肯定するわけでないが。どう考えてもあそこに通せるバス路線などないし…。この路線に関しては、「よさこいグルリンバス」のように、すぐにそれと分かる専用塗装のバスを用意して運行したいくらいだ。真っ赤なボディにしたら強烈なアピールになる。他線との連絡が主要な使命なので高頻度運行が求められる。

  鉄道路線は、「空港線」以外は現行通りに書いた。高知から持続可能な交通を実現する(25)で述べたように、今後高知県が観光に力を入れていくならば、絶対につくるべき路線であるので、敢えて書き込んだ。それまでは、現行の「空港連絡バス」の運行になるが、生活交通としても活用できるようにクローズドドアをやめて介良以東での途中区間からも乗降可能にしたいところだ。

 一連の路線再編案についての、具体的なメリットを列挙する。

 まず、なんといっても高知市近郊の公共交通ネットワークが明確になることだ。それにより、目的地へ行くにはどのような路線に乗ったらよいのかが一発で分かるようになる。鉄道と違って路線の存在が目立たないバス路線も地図上で視覚化することによって、より積極的に乗ることを意識できる。この路線図であれば、慣れたら手元で路線図を見なくても大丈夫だろう。

 それに関連して、現在は存在感の薄いバス停であるがその存在感も向上できる。中心街の電車通りのバス停では、多数のバスが発着しているが、それらのバスがどこからやってきてどこへ向かうバスが発着しているのか、さっぱりと言っていいくらい分からない。路線図の不備もそうだが、高知のバスに乗るには「専門的知識」が必要で、「熟練者」でないと使いこなせない。それでは、観光客はおろか住民すらまともに使えない。

 再編成で、なんとかそれを打開できるのではないかと思う。各バス停に発着する系統が整理されるので、各バス停で「○○線□□方面と△△線××方面へ向かう便が発着」などということがはっきり明示可能だ。系統ごとにサインを工夫すればより分かりやすく、さらに路線網が認知されやすくなる。分かりやすい例では、下の写真のように地下鉄駅の入り口に路線名が必ず書かれている。

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(東京メトロ市ヶ谷駅 有楽町線と南北線が通る)

 主要なバス停は、当然ながらただポールがあって時刻表がちょこんと貼ってあるだけというのは論外だ。屋根付きでベンチを用意するのは当たり前で、分かりやすい時刻表のほか、系統別の路線図とネットワーク路線図を揃え、周辺施設の案内や周辺地図も用意されているとなおよい。

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(系統別路線図の一例 東京メトロ千代田線表参道駅にて)

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(駅構内や周辺施設の案内も充実している)

 バス車両の方だが、系統ごとに専用の塗装で運行するのは理想ではあるが、運用上非効率であるし不都合も出るだろうからさすがに無理(「高知環状線」だけは専用塗装を採用してもらいたい)だけど、前面や側面に下地を路線カラーにした路線名を書いたサボを掲出てすぐに分かるようにしたらよい。さらに、行き先表示もLEDが普及したのだから、路線名と行き先を交互表示できるようにすべきだ。車内にもネットワーク路線図の掲出が求められる。

 そして、重複の無駄がなくなるので、それぞれの路線で「頻発・等間隔運行」が可能になる。複数の路線を組み合わせて使うことが前提なので、頻発運行は超重要だ。某BBSの投稿にもあったけど、都会の地下鉄が普及したのは、頻発運行で時刻表いらず、待つ必要がなく行けばすぐに電車が来る、しかも時間通りに来てくれるということが最大の要因だ。

 だが、高知では市内のバス系統であっても運行間隔が30分~1時間、またはそれ以上である。長浜方面、一宮方面など一部では本数が多い路線もあるが、運行間隔にムラがあり、3分しか空いていないこともあれば、20分空いていたりする場合もある。それでは当然使い勝手は悪い。

 高知市で、路線網が明確であり時刻表なしでも乗れる交通手段は土佐電鉄の路面電車のみである。電停に行けばすぐに電車がやって来る。これは大変素晴らしいことだ。伊野線の末端は20分程度間隔が空くが、それでも等間隔なので利用しやすい。これがせめてもの救いか。

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(土電の路面電車 高知市内で唯一時刻を気にせず気軽に利用できる)

 現在の乗務員数と車両数でネットワーク再編成して、どこまで各路線のダイヤを充実できるかは未知数だが、市内系統(郊外系統の市内部分も含む)は、最低でも10分に1本(場合によっては5分・6分・7.5分に1本)は必要だ。複数の路線を乗り換えて利用できるようになるには、頻発運行でないとほとんど用事にならない。そうなると結局は、自動車等からの転移は促せずに、コストだけ増大して散々な結果になるのは目に見えている。最初から強気姿勢で頻発運行すべきだ。行政の強力な後押しは必要不可欠だけど。

 例えば、再編案の「十市・春野線」では、中心市街地や高知駅を経由するので、南ニュータウン~医療センター(または美術館通)との発着は6分に1本、春野役場~パークタウンとの発着では、12分・18分間隔の1時間4本、末端の仁野や後免町発着は30分に1本ということになろう。最初は、人員や車両数が不足するので、理想的な本数とまでは行かないかもしれないが、無理のない範囲で実行してもらいたいものである。

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(運行パターンの一例)

 また、事業者側にとってもダイヤ編成が簡単になるメリットもある。系統が複雑に入り乱れることがないので、それぞれの路線で等間隔の整然としたダイヤ編成が簡単に実現できる。今の高知県交通のダイヤを見ると、まさに神業的運用……。

 某BBSの連中は、フィーダー輸送について述べるとすぐに「乗客の多くを占める高齢者が乗換え大変なことが分からんのか」とご丁寧にも叩くが、現状の路線網が複雑怪奇かつ本数も中途半端で分かりやすい路線図も存在しないことが、結果として信頼を失い多くの人からそっぽを向かれていることを認識していただきたい。

 この再編案は、郊外部と高知市中心街を結ぶ上で、乗換え回数がなるべく1回を超えないように配慮したし、合理化のための消極的なものではなく、末端部でも本数を確保するための積極的な提案である。もし仮に多い本数のままで中心街まですべて直通させたならば、運行経費は増大し、道路は各方面からのバスだけで混雑するし、平行する路面電車もその輸送能力を持て余してしまう。

 乗換えは確かにしんどいかもしれない。しかし、東京のように、地下鉄やJR線、私鉄線との乗換えで、ホームを移動するために階段を上ってまた降りたり、大手町や東京駅京葉線ホームみたいに延々と連絡通路を歩かされたり、大江戸線などのように地下深くまで行かなければいけないということは一切ない。JR線やごめん・なはり線のホームへの階段もたかが知れているし、路面電車とバスであれば、完全に平面移動で、乗換え距離自体も短い。

 例えば、県立美術館通で、潮見台方面・医療センター方面のバスに乗り換える場合、乗換えは完全に平面移動でその距離はわずか数メートルだ。車両のバリアフリー化を進めれば、ほとんど乗換えの抵抗はないと言ってもいいだろう。潮見台まではりまや橋から1本だけど30分に1本のダイヤと、県立美術館通で簡単な乗換えはあるものの10分に1本のダイヤ、どちらが便利であるかは明白だ。

 でも、これを実行するには、土電と県交の統合という最大の壁を乗り越える必要があるし、自治体の大幅な関与は必須である。運賃体系も抜本的に見直さなければならない。医療センター線のように、これまでのフィーダー化も上手くいっていないが、その点も交えながら次回に詳しく取り上げる。

〔高知から持続可能な交通を実現する一覧〕

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高知から持続可能な交通を実現する(72) 「高知市近郊の公共交通ネットワーク再編案(上)」

 タケムラナオヤさんが、高知市近郊の公共交通路線網について取り上げている。

 <高知逍遥ブログ百足館通信>

 ●明日は東京。路線図みてたらふと思うこと (2008/08/29)
 ●地下鉄がライブで (2008/08/19)

 私もその記事に対してコメントしたが、このことに関してさらに考えてみた。

 記事にも書かれている様に、東京や大阪では、JR線・地下鉄・私鉄・路面電車を含めた鉄道のネットワーク路線図をイヤというほど見る機会がある。さらに、市販の時刻表には必ず、地下鉄路線網が掲載されているし、案内地図まで市販されている。

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(東京地下鉄メトロネットワーク)

 だから、何度も路線図に目を触れるうちに、あそこへ行くには○○線と△△線を乗り継いでいくと調べているうちに、どこにどんな街があるのかということも興味が沸いてくるし、何より「公共交通を使う」ということを意識できる

 しかし、高知はどうだ。高知市近郊で鉄道は、土電の路面電車とJR土讃線、ごめん・なはり線くらいしかなく、路線網もへったくれもないのだが、それだけでは当然ネットワークとして機能しない。

 そこで、路線バスの存在が重要になるはずなのであるが、タケムラさんの記事にも取り上げられているように、明快な路線図がないため、常連さんじゃないかぎり「乗ること」を考えるきっかけもできない。いや、常連さんであっても限られた1路線、せいぜい2路線がいいところで、他の路線は全く知らないという場合がほとんどだろう。私も、中学高校の間で利用したことがあるのは、安芸線(急行線含む)と土佐塾校線だけだ。

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(高知県交通バス・長浜経由春野役場行き 堺町バス停にて)

 それでは、路線図を作ればいいのではないかというと、事はそう単純ではない。土電と県交通の2社で路線が入り乱れているばかりか、特に県交の路線は複雑怪奇を極め、もはやカオスと言っていいくらいの運行パターンである。これでは路線カラーを入れるのも事実上不可能だし、路線図を無理やり作っても高知市中心部では系統が幾多にも重なってしまい訳が分からなくなってしまう。本末転倒だ。

 せいぜい、スマートモビリティのように土電運行路線と県交運行路線とが分かるようにするに留めて、時刻表の書き方を工夫するという手もある。路線が一部重複しながらも系統別でバラバラに書いているのをまとめるなどすれば、だいぶ分かりやすくはなる。それだけ、高知県バス協会発行の時刻表が、あっちを見たりこっちを見たりで分かりにくいのであるが…。

 とはいっても、もともと分かりにくいものをいくら分かりやすくしようとしても限界がある。さらに、その上本数が中途半端で、市内系統でも1時間間隔があいていることもザラ。堺町付近ではひっきりなしにバスがやってくるが、それぞれの末端部では散り散りになり、たいてい1日20本前後で終発も早い。運賃も割高で、乗り換えても通算できない。ふらっとバス停に行って気軽に乗れるようなものではない。市内の移動はたいした距離でないので、そりゃ自転車やバイクに乗るのは当たり前だ。

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(土佐電鉄バス・前浜線前浜行き はりまや橋バス停にて)

 タケムラさんの記事にあるように、ICカードを入れてみたり、乗り場環境を整えてみたりしても路線図がないとダメだと思う。某BBSの投稿でも、これは上手い解決策がないと言っているが確かにその通りだ。その他に拠点での接続の改善や運賃体系の見直しもそうだが、それぞれの策を単一でやってみてもなかなか上手くはいかない。これまでもやってきたことがまさにそれで、劇的なサービス改善、利用者数の回復には残念ながらつながっていない。しかし、路線図にこそヒントがある。

 そういうことで、公共交通ネットワークの路線図の普及こそが大きな鍵を握っているのではないかと思う。しかし、それには、今の複雑怪奇なバス路線自体にメスを入れなければならない。抜本的なバス路線網の再編成が必要だ。次回のエントリで具体的な再編案を交えて話をする。

 高知で公共交通が不便なのは、基礎的なインフラの問題以上に、運行の仕方や運賃体系、体系化された情報の不備などの部分が大きい。その辺をクリアすれば、「高知でも公共交通を充実させれば車に乗らんでも充分に生活できます。」というふうに、これまでの常識を変えていくことができるのである。

〔高知から持続可能な交通を実現する一覧〕

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