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高知からクルマ依存交通社会を問い直す[75] 高知市近郊の公共交通ネットワーク再編案(補足)

「高知市近郊の公共交通ネットワーク再編案」について、ちょっといくつか補足しよう。

まず、[73] 高知市近郊の公共交通ネットワーク再編案(中)で取り上げた、「十市・春野線」の運行ダイヤ案であるが、さすがに南ニュータウン~医療センター間の6分に1本は多すぎる。当然ながら、人員・車両をそこばかりに回してはいらなれい。

電車通りの北側ながら中心市街地を通り、高知駅も経由するし、上町二丁目と高知駅、、県立美術館通で鉄道、路面電車とも結節するわけだから6分に1本は必要だとは思ってそうした。確かに、土佐道路を越えたらこれほどもいらないけど、折り返し・待機場所もないので仕方なく南ニュータウンまで6分に1本走らせる案にしていたのだ。

だが、よく考えたら格好の折り返し箇所があることに気が付いた。土佐道路の少し南側の土佐塾中高の駐輪場だ。大型バスが折り返せる構造だし、これを有効活用しない手はない。(ただし駐輪場はバスの折り返し・待機のみに使い客扱いは幸崎バス停で)

そういうことで、運行パターン案を訂正した。

Photo_4
(新「十市・春野線」運行パターン案)

南ニュータウンと市内を結ぶ便は1時間6本とし、また、一部は美術館通折り返しにし、医療センター発着便は望ヶ丘団地まで延長運転とする。

次に、バス路線の再編案で、基幹となるべきJR線や路面電車の方にも課題が残る。欧米のLRT等の事例では、鉄道の方が圧倒的な高速性、定時性、輸送力を持っているからこそバスのフィーダー化が実現しているわけである。

その点から高知では、JR線は単線なので、本数と速度の点で劣るし、路面電車も定時性と本数は十分合格点(郊外では半専用軌道で市内も軌道内自動車通行禁止であるので定時性は高い)だが、輸送力、速度、快適性で難があるのは認めざるを得ない。輸送力に関しては、今でも安芸線へ直通していた連結運転可能な600形を運行しているので、ラッシュ時に2両連結復活で迅速に対応できよう。快適性もシートを改善するなどすればある程度は解決する。しかし、後免町~はりまや橋が、最低でも35分もかかる速度の遅さは、現状ではどうしようもできない。

やはりそれでは限界で、抜本的な解決策が求められる。これまでも取り上げてきたように、土佐電鉄線とごめん・なはり線およびJR土讃線との直通運転の実施、後免線郊外区間の高速化、土讃線の一部複線化、桟橋線の南北延伸等が必要になる。

高知BBSの投稿に、フリーパス売って今の定期券よりも大幅値下げになるが、その減収分を補えるほどの乗客増は見込めるかという疑問が上がっていたが、これは綿密に調べてみないとなんとも言えない。

実際に、具体的な公共交通の改善構想(バス運行の一元化、路線網の再編成、高頻度運行、共通運賃・フリーパスの導入、情報案内の充実など)をしっかりと市民に示して、どれくらい利用する意思があるかどうかを聞いてまわるしかない。特に、自動車利用に替えて利用されるかどうかが鍵を握る。

それには、

「公共交通を充実させれば、車にここまで乗る必要はありません。月々のガソリン代よりも安くつきます。事故のリスクも少なくなります。さらに、車に乗らないという選択肢もできます」

「多くの人が自動車利用から切り替えれば、格安のフリーパスでも十分ペイします」

「自動車一辺倒の社会は、将来にわたって個人、社会全体共に莫大なコスト負担を伴いますが、それでも自動車中心の社会を続けていきますか?」

などと、極めて具体的な材料を持って、今までの公共交通とは別物を目指すということをアピールしていかなければならないだろう。

あと、公共交通の赤字問題だが、批判の対象になるのは、多くの人にとって利便性が低いのにも関わらず、税金で補助しているというのが大きい。ただ収入が経費に届かないからと言って赤字補填するだけなら批判されて当然だろう。

税金を突っ込むなら、使える公共交通に再構築するのが大前提ではないだろうか。

減ったとは言え、路面電車は年間約600万人もの乗客があり、それは多くの公共施設以上に、様々な人々に日常的に利用されている。200億円もかけてあまり役に立っていないようである「かるぽーと」や、例の曰く付きの「はりまや橋観光バスターミナル」[66] やはり無用の長物か?はりまや橋観光バスターミナル参照)などよりもよっぽど公共性が高いのは間違いない。

「誰もが使いたくなる便利な公共交通に再構築します。そしたら、あなた方、今乗っていない人たちも、日常的に利用するようになります。高知でも車を持たなくても充分に生活できます。公共交通は学生や高齢者のものばかりではありません。結果として、これだけの税金の投入が必要です。ですのでご理解お願いします」

と、公共交通が真に公共の財産になるように変革が求められる。とにかく、自分達の問題だということに気が付いてもらえるかが重要な点だ。

〔高知からクルマ依存交通社会を問い直す一覧〕

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