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高知から持続可能な交通を実現する(62) 「夜須~安芸間の自転車道をもっと有効活用しよう」

 タイトルは「夜須~安芸間の自転車道」と書いたが、正式名称は「高知県道501号高知安芸自転車道線」である。国土交通省のサイト「大規模自転車道」にも掲載されている正式な自転車道だ。

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(芸西村長谷寄付近 台地上を通っている)

 高知安芸自転車道と言いながら、実際に自転車道があるのは物部川以東。高知市、南国市には自転車道の影も形もない。だとしたらこの名称は詐欺ではないか。さらに、香南市吉川町付近は海岸線の堤防上を通っているがどこが入り口が分からないし、標識すらない。香南市香我美町岸本でも堤防上を通っているものの、香南市夜須町との境目付近で途切れているので、一旦国道に出る必要がある。極めて中途半端な状態で放置されており実際にはあまり使い物にならない。別に、この自転車道のダメ出しをしたいわけじゃない。自転車道の有効活用について入ろう。

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(自転車道の案内標識)

 実際にきちんとつながっているのは、香南市夜須町のヤ・シィパーク~安芸市のカリヨン広場間の約15kmである。この区間は、きれいに整備されている。サイクリングなど行楽利用もそうだが、日常交通として自転車を活用する上で有効に使える可能性が高い。この区間について詳しく述べる。

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(自転車道西の終点 ヤ・シィパーク/道の駅やす)

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(自転車道東の終点 安芸市のカリヨン広場 旧安芸駅跡でもある)

 もちろん、自転車道であるから、自動車や原付の進入はないので快適に走行できる。国道は狭くて自動車に揉まれながら走らなければならないが、当然それが一切ないので、すごく快適だ。ただ、一般道路との交差部分では気をつける必要はあるが、この区間で交通量の多い道路と交差はないので、左右の確認をしながら速度を調整すれば、まず止まる必要は生じない。よって、夜須~安芸間を完全ノンストップで走行可能になる。

 この区間は、かなりの部分で土佐電鉄安芸線の廃線跡を活用している。これはすごい重要なポイントだ。平行する国道と比べるとよく分かるが、勾配がずっと緩いし回転半径もゆったりで気持ちよく走れる。勾配は最大でも25‰に抑えられているはず。赤野の坂なんかも難なくリズムよくく登ることができる。鉄道、自転車とも勾配には弱い乗り物である。それゆえに、もともと線路だった空間が自転車の走行空間としてもすごくマッチするのだろうか?

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(手結にはトンネルがある 安芸線のものであった)

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(香南市サイクリングターミナル)

 夜須~安芸の区間は、景色がいいのでサイクリングには打ってつけだし、徒歩のお遍路さんもよく活用している。しかし、重要なことは夜須~芸西~安芸ときちんと拠点を結んでいることだ。これは生活交通として使えることを意味している。途中に用事がない場合、ずっと自転車道を走ることが迅速かつ快適走行の経路になる。

 夜須以西では、実質の西の終点が香南市吉川町であるが、赤岡で堤防に上るに大幅に迂回するし、中途半端過ぎるところで終わっており全く使い物にならない。そもそも、「行った先なにをする?」みたいな感じだし。夜須から赤岡へ行くのであれば、街外れの自転車道をわざわざ使うよりは、夜須から赤岡までずっと旧道を走った方が、舗装状態もいいし、自動車通行量も多くないので快適に走行可能である。平行する旧道を上手に活用することは、快適走行の秘訣である。

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(走っているとお遍路さんによく出会う)

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(赤野にはお遍路さんの休憩所が お接待である)

 実際、夜須~安芸間は「自転車の高速道路」と言える。信号はないためノンストップで走れるし、舗装状態も比較的よい。サイクリングとして使うなら低速巡航でいいが、純粋に日常交通で使う場合は、それより若干高い速度が求めらる。実際に、25~30km/h程度で快適に走行可能である。

 私の場合だが計測すると、旧手結海水浴場~琴が浜海水プールが約15分、旧手結海水浴場~安芸市内のすまいるあきが約40分。どちらも完全ノンストップ走行であり、自転車は3段内装変速のシティサイクルを使用している。オマエは人より飛ばすから参考にならんと言われそうだから、前者は約20分、後者は約50分としておこう。だいたいこんな時間で走れるはずだ。自動車で夜須~安芸市内はだいたい20分なので、自転車と言えどもさほど遅いわけでない。

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(琴が浜では一部堤防の外側を通る 地曳網用の木造船が置かれている懐かしい海岸の風景だ)

 残念なのは、こんな立派な自転車の走行環境が整っているのに関わらず、あまり有効活用されているとは言えないことだ。私が走ってすれ違うのは、だいたいがお遍路さんや犬の散歩で、ごく稀にサイクリングしている方である。よって、純粋に交通手段として活用している方がほとんどいないのが現実だ。それは、ごく短距離であっても利用されていないことを意味する。高知から持続可能な交通を実現する(57)に書いたように、すでに自動車中心生活に染まり、短距離であってもすっかり自転車に乗る習慣をなくしているためだろう。

 夜須~安芸間15kmの移動に普段使えとは言わないが、短距離移動ではもっと自動車に替えて使われてもいいのではないだろうかと思う。夜須~住吉、西分~和食、赤野・穴内~安芸市内などは生活上でも移動することが多いはずだ。減クルマ社会を実現する上で、すでに素晴らしい設備が用意されている。後は、人々の意識の問題である。ほんとに自転車の活用に関しては人々の意識が、大きな比重を占める。多くの方々に自転車を再認識していただきたいと切に願う。

 気をつけるべき点は、ポールにぶつからないように。ぼーっとしていたりわき見をしてたら激突してしまうので…。

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(芸西の海水プールより少し西に行ったところ 松林の中を通っている)

 最後に、余談になるが安芸から夜須へ走る場合は、途中で国道走行した方が所要時間が短い。赤野川を渡ってすぐに国道へ出てそのまま走行し、長谷寄で自転車道と平行する部分からまた自転車道走行にすれば、最短距離になるし、国道では自転車道よりも速度が出せる。信号も2箇所あるが速度の調整で止まらずに済む。ただ、自動車がすぐ右側をどんどん追い抜いていくけどね。そうすると、すまいるあき~旧手結海水浴場を35分ほどで走ることが可能だ。実に平均速度は30km/h近い。慣れてない人以外には、オススメしないけど…。

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(赤野休憩所付近の勾配区間 春には桜の花びらが舞う)

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(夕暮れ時の琴が浜 こんな風景を風を浴びながら眺められるのも自転車の魅力)

 高知女子大の方が卒業研究かなんかの一環でつくったページもあるので、こちらも参考にしていただきたい。利便性、安全性、快適性の3点から評価しているのが特徴で、写真も豊富だ。

 「cycling in Kochi」 黒潮サイクリングロードの巻

 もうひとつ、ブログ記事も紹介しよう。

 「リバー・ランズ」 土電安芸線→サイクリングロード

〔高知から持続可能な交通を実現する一覧〕

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