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高知から持続可能な交通を実現する(58) 「まもなく見納め、JR四国のキハ58系」

 写真の車両は、キハ58系気動車(キハ58形をはじめキハ28形、キハ56形、キハ57形など系列としての総称でそう呼ぶ)と呼ばれる形式である。高度成長時代に、急行型気動車として大量に導入され、蒸気機関車牽引列車を置き換えて近代化に貢献した功労者である。昭和36年(1961)から同44年(1969)までの間に1800両以上が製造され、全国各地で幹線、ローカル線問わず大活躍した。

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(土佐大津~後免を走るキハ58系3両編成 2008年2月8日撮影 ※写真は拡大可能)

 急行列車の縮小と老朽化により、国鉄民営化後には徐々に数を減らしていたが、21世紀に入ると急速に淘汰され、現在ではわずかに残っているにすぎない。もはや急行列車としての運用はない。それでも、2007年6月末まで広島で「急行みよし」として残っていたのはある意味で伝説の域だと思うが…。

 四国では、全盛期には気動車大国の屋台骨として全域で大活躍していた。しかし、急行列車は特急列車に置き換えられていって、民営化初期には第一線の活躍からは退いていた。それでも、普通列車として残り、最近まで比較的数が残っていた方である。それも、徐々に新型車に置き換えられ数を減らしていたが、遂に今年秋には、全廃されることがアナウンスされている。松山運転所の車両は、高松地区まで顔を出し、往時の急行運用を彷彿させる走りっぷりだった「快速サンポート」運用などにも使われていたが、これも今年3月のダイヤ改正で消滅した。

国鉄色キハ58系快速サンポート(坂出〜端岡)

(急行時代を思い出させるかのような走りっぷりだった快速サンポート運用)

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(高松駅に停車中の国鉄色編成 2005年8月7日撮影)

 土讃線高知運転所でも、2001年ごろには、17両のキハ58系が配置されていたが、2006年6月には、徳島運転所に新型気動車1500形が増備され、1000形気動車が玉突き転配されてきた関係で、一気に8両が廃車になり、阿波池田と高知または伊野を往復する2運用だけになっていた。今年3月のダイヤ改正では、そのうち1往復が削減されてわずか1往復が残るのみ。そして、秋には完全に姿を消すことになる。

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(窪川駅でTKT8000形と並ぶキハ58系2両編成 2005年1月5日撮影 ※写真は拡大可能)

 現在残るのは、キハ58-178、198、199とキハ28-2148、2152の計5両のみ。どれも製造後45年ほど経過している超老朽車両だ。そのうちキハ58形2両とキハ28形1両の3両で編成を組み、朝に阿波池田を出発して伊野まで行き、高知に折り返して車庫に入庫。そして夕方に、高知から阿波池田への運用するという、いかにもラッシュ時用という使われ方になっている。これまでも比較的のんびりと運用され余生を送っていた。

 今年3月の改正で運用を離脱し廃車となったが、高知運転所には大変貴重な車両がいた。キハ28-2002である。冷房化の関係でもともとの番号にプラス2000となっており、原番号はキハ28-2であった。すなわち、キハ28形の中では2番目に造られた最初期の車両である。当車両は、昭和36年(1961)5月に東急車輛で製造され、引退まで実に約47年間も活躍してきた。JRグループでも、保存車などを除くと最も古い現役車両でもあったのだ。数多くあった淘汰の波を幾度も潜り抜けてきたわけで、よほど当たりの車両であったのだろう。その車内外の写真を随分昔に撮っていた。

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(車体中央下の番号表記 2003年8月15日撮影)

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(助手席の上の車番プレート 2003年8月15日撮影)

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(キハ28-2002の車内の様子 2003年8月15日撮影 ※画像は拡大可能)

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(ボックスシート 2003年8月15日撮影)

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(塗装が剥げ落ちていたりもした 2003年8月15日撮影)

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(旧高知駅を最後に出て行った編成の先頭はキハ28-2002であった 2008年2月25日撮影 ピンボケですまん…)

 ちなみに、この車両は解体を逃れ保存されるそうだ。いつ展示されるかは現時点では不明であるが…。

 途中で民営化もあり塗装が変わったりしたが、キハ58系は実に47年間もの間、高知地区で走り続けてきた。土佐電鉄600形電車と同じくらいの長い歴史を持ち、高知にもゆかりのある車両である。本来のシリーズの趣旨とは外れるが、第58番目の記事ということもあり、記録も兼ねてアップした。

 私見であるが、名残惜しいという思いよりは、もはや引退やむなしという気持ちがずっと強い。さすがに、見るからにボロボロだし、加速も遅いしすでに時代に合わない。排気ガスは真っ黒でいかにも不完全燃焼状態で環境にもよろしくないだろうし、実際に燃費は最悪だろう。それに石綿使用車両をいつまでも使い続けるわけにはいかないだろうし。素直に「長い間おつかれさま」と言ってやりたい。

 でも、やはり名残惜しいこともあるのだ。1000形や9640形は性能はいいが、エンジンの騒音や振動が車内までかなり騒々しく伝わってくるし、ボルスタレス台車はふわふわしてどことなく落ち着かない。それに1000形のボックスシートは座り心地がどうもいまいちだ。一言で言えば「味気ない」。その点、キハ58系は静かで不快な揺れは少ないし、何より、くつろげるし長時間乗っていても疲れない。さすが「旅の車両」だ。こんな車両、今後出てこないだろうな…。

 最後に、2006年5月末に見られなくなった、伊野以西でのキハ58系4両編成の映像をはっておく。日本の原風景的な田園地帯にキハ58系はよく似合う。

キハ58系(4B) 730D@土佐加茂-岡花

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コメント

寂しいですねえ、キハ58グループの引退は。

先日東京へ行ったら、中央線からはホントに201系の姿がすっかり減っていて、なんだか寂しかったこと思い出します。
最近の車両はなんかゴツさがないというか愛想がないというか。
JR東の車両はホントに面白くないですね。
いいのは駅メロディくらい?

それにしても58-28-65の一式引退は、鉄男全盛期の中学時代に乗りまくった形式だけに、感慨ひとしおなのです。181系が居なくなった時にもちょっと思いましたが。

投稿: タケムラナオヤ | 2008年7月28日 (月) 23時21分

>タケムラナオヤさん

中央線の201系もわずか2編成になったそうです。高架切り替えにともなう運用増のための予備車とか。2010年までは残るそうですが…。
どうせなら、動態保存車にしてもらえればと思います。

国鉄の車両の中でも、201系、117系、キハ58系、485系、185系、100系あたりは傑作ですね。

常磐線にE531系が導入された時、荒川沖駅から上野駅まで特別快速に乗りました。さすがに、加速もよくビュンビュン走るので隔世の感…。でも、ボックスシートがいまいち。東のあのタイプのボックスシート疲れるだけです。帰りに415系鋼製車に乗ると、やはり乗ってて疲れない車両だなというのが正直な感想でした。

投稿: やっしー@管理人 | 2008年7月29日 (火) 00時14分

残り2編成・・・!!!!
寂しいなあ。MEDIA SKINのデザインはあこから絶対パクっているというのにw まあ201系は少しは残してほしいですね、文化財として。
傑作機でいえばEF58も忘れられません。あと、地味ですがホントに田舎で良く頑張ったEF64とかも。
確かに昔の車輛は台車がいいのか造りがいいのか分かりませんが、乗り心地がいいですね。遅いからかな?

投稿: タケムラナオヤ | 2008年7月29日 (火) 01時17分

>タケムラナオヤさん

この映像泣けて来ますよ。

さようなら、中央線201系
http://jp.youtube.com/watch?v=CXIUTXfuzcA

昔の車両は、ボルスタ台車だというもの大きいです。ボルスタレス台車の揺れはどうも不自然。揺れに周期性がないためだそうです。

E231系に乗ったあとに201系乗ると、その違いがすごくよく分かります。さすが201系、揺れないと感動ですらありました。

今でも、京浜急行、京成電鉄、京阪電鉄はボルスタレス台車を使用していません。アルミ車体で軽量化されても芯の通った走りっぷりですで、乗り心地は上質です。

投稿: やっしー@管理人 | 2008年7月29日 (火) 02時38分

おいらは小学生時代、吉祥寺から西荻窪や武蔵小金井にある塾に通うのにいつも乗っていたわけです。いつでも201系で、総武線や山手線はまだ103系全盛期の時代です。
が、いまや総武線も山手線も一切合切変わってしまい、その中で唯一残っていたのが201系。乗るたびに、なんだか小学生時代にふっと引っ張られて行くような、フシギな感覚を味わわせる車輛でもあったのです。
5月に東京へ行ったとき、国立に行ったのですが、そのときは両方とも231系。何とも味気ない・・・モーター音もつまらない・・・走りも確かに良くはない・・・・たまにすれ違う201系になんとなくシンパシーを感じながら、たぶん次に東京に行く時にはもういないんだろうな、と少し悲しくなったものです。
次回東京は8月末。もうその頃にはいないんでしょうねえ。


投稿: タケムラナオヤ | 2008年7月31日 (木) 01時36分

8月末に東京来られるんですか?
201系は残っていますが、ほとんど予備車なので出会う確率は極めて低いでしょうね。

もし201系に乗りたければ、東京駅の京葉線ホームで待ちかまえてみては?

投稿: やっしー@管理人 | 2008年7月31日 (木) 10時19分

いや、中央線のがいいですw
でも、そこまでするほどでもないんです泣
今回は一人で出張で、しかも別に用事がないので、
大宮泊を予定。
つまり。

そういうこともあって最近ビミョーに鉄濃度を上げています

投稿: タケムラナオヤ | 2008年7月31日 (木) 20時02分

>タケムラナオヤさん

E233系は、JR東の通勤電車の中でももっとも気合を入れて製造されています。系統を2重化して故障に強くし、ドア内側が化粧版処理されているなど内装にも凝っていますね。
確かに、201系の跡を継ぐにはふさわしい内容です。でも、なんかつまらない。面白くない。重厚感がないのが寂しいところ。通勤電車にあれこれ注文つけるのもなんですが。
通勤電車だったらJR九州の303系は面白みがありますね。JR西の207系もいい感じ。事故でイメージダウンしちゃったけどね。
傑作機関車は、EF58ももちろん、四国でしたらDF50も見逃せません。動いている姿、一度も見たことありませんが。
旧型客車が現役だった時代も気になります。いったいどんな乗り心地だったのか?なんか話を聞く以上、眠気を誘うようなすばらしい乗り心地だったとか。
キハ58は、僕の場合普通列車で乗った記憶しかほとんどない・・・・。それでも十分愉しめたと思います。もう、お疲れ様ということで。キハ181系、一回子供時代に乗っただけ。はまかぜで最後の力走をしていますので、引退前に乗ってみたいです。

投稿: やっしー@管理人 | 2008年7月31日 (木) 21時24分

旧型客車は、島根に里帰りした時に何度か乗りました。
デッキは開放で、まさに昭和レトロ。
小学生でしたが、なんでこんなもんが走っているのかとフシギでした。DD51牽引で、のんびりと走ってましたよ。
もちろん写真に残しているわけもなく、いまとなっては残念至極。
181系は、島根にやはり帰る時に南風でお世話に。重厚感のある車輛ですね、いま見ても。youtubeで見たら、結構山陽電車とかと並走爆走してるみたいで頼もしい。

投稿: タケムラナオヤ | 2008年7月31日 (木) 23時48分

>タケムラナオヤさん

旧型客車、そういえば大井川鉄道で現役ですね。しかも機関車も蒸気。これは乗ってみたくてたまりません。SL山口号なんて客車は50系を改造したものなので半分ニセモノです。本当に雰囲気を味わうのなら大井川鉄道だけです。

島根に行くキハ181系は、南風でなくやくもでないです?はまかぜのこれもいつまで残るやら。早いうちに乗らんとなくなってしまいます。

投稿: やっしー@管理人 | 2008年8月 1日 (金) 06時15分

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