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高知から持続可能な交通を実現する(57) 「減クルマ実現の第一歩は自転車を見直すことである」

 今回になって初めて自転車の活用策に入ろう。少し前のエントリ「そろそれ自転車言論界に参入しようか」と絡む内容だが、高知から持続可能な交通を実現するシリーズに即した形でも書いていく。

 これまで、公共交通の活用策についてあれこれ書いてきてはいるが、確かに公共交通が便利になれば、クルマ依存社会の軽減につながるのだが、すぐには無理な話だ。社会的なコンセンサスを得ることもそうだし、政治家の意識も変わらなければ話は前に進まない。

 ソフトの整備ですら、私が高知新聞に投書したおかげで、今更というくらいになって後免町駅の乗り換え案内がちょっぴり改善された。基本的なことすら整っていないのが現状である。私の挑戦もまだ始まったばかりだ。今後、10年以上のスパンを必要とする覚悟でいる。本音では、3年後くらいにはのいち駅くらいへは直通運転実現して欲しいけど…。

 個人の心構えで公共交通を利用しようにも、自動車を保有している以上は固定費の方が比率が高いので、わざわざ公共交通を乗るのは余計に出費がかかる。いくらガソリンが高くなったと行っても、ガソリン代と比べたらかなり割高だ。財布の中身を考えると、当然の選択と言える。自動車を手放したら、公共交通利用の方が割安だがそれではやはり不便。結局、手放せない以上、マイカーを可能な限り使った方がいいということになる。だから、格安の広域フリーパスなどの制度が整わない以上、公共交通へのシフトは難しい。減クルマ社会への進展は、八方塞がりのように見える。

 だが、自転車の本来持ちうるポテンシャルに目を向ければ話は違ってくる。自転車のメリットを再認識しより積極的に活用することは、社会全体でなく個人や家庭レベルで実行可能だ。

 個人個人の行動の切り替え次第で今日すぐにでも実行できる、

 「極めて即効性の高い減クルマ社会への対応策」

である。手持ちの自転車の改善でも十分だし、自転車の新規購入にしても自動車よりもずっと安価で維持費もタダ同然なので、

 ごく少ない投資で実行可能だ!

 しかも、自動車を保有していても、自転車に切り替えた分は、確実にガソリン代の節約になる。運動不足の解消にもつながる。実は、いいことづくめだ。

 しかし残念なことに、たびたびブログでも書いているが、ほんとに自転車乗らないなとつくづく思う。高知市ではよく使われていると思うが、私の地元香南市ではめっきり見かけない。歩く人も同様に見かけない。それなりの人口集積のある野市地区ですらママチャリで買い物してる人が少ない。少し自転車走らせたらスーパーにたどり着く人多いと思うのに…。たかだか500mや1km先へ行くのにみんなクルマをよく使う。3kmともなれば自転車で行くような世界ではないというのが、おおむねの認識だろう。

 こう私は嘆くのであるが、状況はよくわかっている。地元の人にとって自転車は高校生までの乗り物で(私にそう言い放った高校の同級生がいるくらいだ。O君とだけ言っておく。)、免許とってマイカー手に入れたら自転車は卒業だ。みんなすっかり自転車に乗る習慣を忘れているので、ガソリン価格がバンバン上がっても自転車に乗ろうとは思わない。ホントは自転車に乗ることくらい容易にできることだけど、この意識の壁を打破しなければどうにもならない。

 それに、みんな正しい乗り方を知らなすぎる…。自転車は、ご近所の乗り物、それ以上は勘弁とお思いの方多いかと思うけど、それは心理的な壁よりも、乗り方とメンテナンスの悪さが要因だ。サドルべったり下がった状態で、タイヤの空気ブヨンブヨン、チェーンサビサビでは、そうなって当たり前。「いかにもママさんのお買い物自転車というママチャリ」(※)ですら5km程度の移動は楽勝である。

※ママチャリと言っても、買い物タイプと通学タイプに分かれることに注意。フレームの形、ハンドル形状、スタンド、チェーンガード、後ろの荷台の有無、変速装置の有無などが大きな違い。通学タイプに関しては実は相当なハイスペックの自転車だ。

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(買い物タイプのママチャリ これぞ清純派のママチャリだ)

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(通学タイプのママチャリ 私の最古参自転車(1997年購入) このタイプはむしろ「シティサイクル」と呼んでいる)

 しかるべき自転車(実用性と性能のバランスを考えるなら高性能ママチャリ、シティユースタイプのクロスバイク、ランドナーあたりが妥当か。また、そんなに高価である必要はない。)に乗れば、みんなが思っている以上に快適であるし、遠くへ行けるし、速く走れる。5kmくらいまでだったら自動車とほぼ変わらないかむしろ速い場合もある。

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(ロードバイク(メーカー:JAMIS) 最もスピードが出て軽やかに走れるが実用性はちょっと乏しい)

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(クロスバイク(メーカー:PEUGEOT) ママチャリよりも快適に走れるしなによりかっこいい!実用面でもそこそこバランスがとれた自転車だ)

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(高知ではすっかりお馴染みとなったK32のオリジナル自転車)

 私の場合であるが、夜須(ミツワ前)~野市(マジカル前)の約7kmを、だいたい17分ほどで走破するが、自動車でも車庫から出して駐車場に止めるまではほぼ同じ時間かかる。あと夜須からだと、後免町や安芸市内までだったら晴れていたらまず自転車で行く。それくらいなら全く無理なく行けるくらい自転車の交通手段としてのポテンシャルは高い。

 「近所の商店街だけでなく、幹線道路沿いの店舗にも行くことができるんだ」、そういう認識に改めていくことが重要であろう。それに、「軽自動車よりも快適なんだぜ!」(ヒキタ氏の発言)と、伝えて行くのも手だ。

 自転車の活用策に関しては、むしろハードの整備(自転車走行空間の整備や駐輪場整備など)というよりは、よりメリットを伝えていく啓発活動のウェイトが大きいと思う。エコだ、ロハスだ、メタボ対策だなんとかと言うけど、結局、自転車が広まるには、その楽しさ快適さを再認識してもらうことに尽きる。そういう人が一人二人と増えていったら、後は口コミで広がっていく。これは、高知県だけの話ではない、全国の地方の方々に自転車の良さを再発見するきっかけをつくろうと思う。そのために、地方向けの自転車本を出そうと画策しているわけだ。

 目安は、まず5kmまでの移動は積極的に自転車を活用してみよう。そして、慣れてきたら10kmの移動だって楽々こなせるはずだ。自転車についての正しい知識を身につけて、体格と用途に合った自転車に乗れば、おおむね9割の人は自転車の楽しさをわかってもらえると思う。脱クルマ社会の実現には、楽しいこと、面白いことも伝えていかなければならない。これからは、自転車のことも時々取り上げていく。

 最後にもう一度言おう、

 「自転車に乗ることは、誰もが今すぐできるクルマ依存軽減の実現への第一歩である!さあ、自転車でGO!GO!」

〔高知から持続可能な交通を実現する一覧〕

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