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なぜ、今さら自転車レーンを歩道上につくるのか?

高知市で、わが目を疑うようなものがこの2007年に出現していた。写真は、高知市桟橋通二丁目付近の歩道。高知工業高等学校がある西側の方である。

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よく日本の各地で、「自転車レーンをつくりました!」と言って出来る歩道を線や色分けして区切った例のものである。
それは、かなり前より疋田智氏などの自転車論者が、「全く無意味である」と言っているシロモノだ。
もともとの歩道が狭くなるので歩行者が自転車レーン側にはみ出す、自転車の方は自転車レーンだからといって余計にスピードを出すようになって歩行者との接触事故は間違いなく増える。そして、自動車は減らない、などと、何もしない方がよっぽどましというものだ。

このレーンも同様。いくつか問題点を指摘しよう。
・レーン自体わずか200mほど。つまり交差点と交差点の間だけ。しかも道路の片方。
自転車の通行区分上にバス停がある。つまりどうしても自転車レーン側に歩行者が入らざるを得ない。
・区分は、色分けだけで柵や段差など物理的な策を講じていない。線を跨げば両者とも簡単に入れてしまう。
・歩道橋などの部分で色分けの境界がジグザグになっている。特に歩行者通行区分が極端に狭くなっている部分がある。
・そもそも自転車レーンにかかわらず歩道上に設定されているという前提条件がおかしい。完全に、「自転車は歩道を走るもの」という前提意識の賜物だ。
・そして、自転車を道路上でどう走らそうという明確な指針というものが感じられない。ただ造りましたという代物にすぎない。

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実際に観察した結果が重要であるが、とても利用者が従っているとは言いがたい状況であった。いや、存在すら認識されてない可能性もある。
もう、こういう自転車レーンもどきが何ら役に立たないことは、何年も前から指摘されていることである。それが今さらできるということは、まだまだ、歩道を走るもの、歩行者の仲間という意識が強いのであろうか。また、こういうレーンの存在が、市民に自転車は歩行者であるという意識を潜在的に植え付けているとも考えられなくもない。

せめて、この写真の部分を自転車レーンにするにしても、高さを車道と同じ(つまり歩行者レーンとは段差ができる)にして、交差点での縁石による継ぎ目をなくす、通行は左側の一方通行にするというふうにして、より車両向けの運用を前提とした設計をすべきである。

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理想を言えば、歩道ではなく完全に車道の左端を走らせることだ。自転車は車道を走ってこそ都市交通として有用に機能するようになる。舗装ガタガタ、交差点ごとに段差や勾配がある、障害物が多い、歩行者がいるという歩道走行ではまともに走れない。
路面の凹凸は、スピード面だけでなく思いのほか疲労がたまるのである。人力だけが動力であるので舗装の状態が、敏感にものをいう。
車道の平坦で綺麗な舗装は、歩道を走るのとは比べ物にならないくらい快適に走れるし、スピードも自然に上がる。実は、車道を走る方が安全である。自動車ドライバーの視認性や、自転車利用者の注意力という観点からである。

この区間は、自動車の交通量は多いが、街路樹を今さら移動させるのは困難だが、白線と縁石の間に少し間隔がある。そこを自転車レーンにすればいい。
自転車を車両とみなして設計した”車道上の”自転車レーンが少しでもできれば、それは市民の間でも自転車の概念を変えるきっかけになる。
是非ともそうすべきである。

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自転車」カテゴリの記事

コメント

私は少し違う意見です。
自転車レーンは、歩道側のほうが良いと思います。
車道側に作るとここに違法駐車が止まった場合にそれを避ける為に車道に飛び出す形になります。
違法駐車が多いところでは、自殺行為です。
歩道は、段差をなくし自転車・車椅子の人が通りやすくする。
車道との境界線に高いコンクリートで入れないように・またげないようにする。
段差にしないほうがお金も掛かりませんし、清掃車両も入れるスペースにすれば綺麗になります。
このように私は、考えています。

歩行者に注意してゆっくり走れば良いではないでしょうか?
違法駐車が無くなれば車道側でも良いとは思います。

自転車レーンについて調べていてこのページにたどり着きました。

なぜ、車道側に作らないのかという問題提起については、以下の理由で作れないのだと考えられます。

・交差点で物理的に空間がない。(右折レーンを作るときに路肩が50cm程度に狭められます。もっとも土電沿いの道路はあまり右折レーンはなさそうですが)
・車線を減らすことに住民のコンセンサスが得られない。
・構造を変えるほどの事業費に予算がつけられない。
・自転車レーン分の拡幅の用地買収が非効率で高くつく。
・子供や婦人、高齢者などスピードが出ない人が車道へ出ることは問題。
・そもそも自転車の事故は対歩行者よりも対自動車の方が圧倒的に多い。

一自転車乗りとしては、車道側に自転車レーンを作ってほしいのは山々ですが、いまある道路に対して車道側に自転車レーンを作るのは難しいのです。

2014年になってやっと最近筆者さんの主張するような「自転車レーン」が少しずつですができてきましたね。
もう、やっとって感じです。
私も自転車乗りとして筆者さんに激しく同感です。私の考えと100%同じです。

ごく当たり前の事を書いているのになぜか反対意見の書き込み多くておどろいていますが、
おそらく自転車にたまにしか乗らないか全く乗らない方の意見かと思います。
自動車事故は歩道走行によって起こっているのが分かっていませんね。

自転車は車道を原付のように走行するのが理想です。
歩道を徐行しながら走っていたら自転車のよさが全く生かされません。
車道を20キロ以上で走れてこそ初めて「あ、自転車快適だ。混む道や近場は自動車はやめて自転車でもいいかも」と思ってもらうことが大事です。
歩道を歩行者に気を付けて段差だらけで徐行して、交差点では自動車が自転車を発見できずに突っ込んでくる、じゃ自転車に乗りたくなる訳がありません。

自転車が通行する為の区分として以下のものがあります。
 ・「自転車歩行者道」…自転車通行可の歩道
 ・「普通自転車通行指定部分」…規制標示(114の3)がある歩道部分
 ・「自転車道」…車道や歩道から縁石や柵等で区分された自転車専用の道路
 ・「自転車専用通行帯」…自転車の通行が指定された車線

自転車用の区分が無い場合は、道路交通法に従い「車道左側端」や「一番左の車両通行帯」を通行する必要があります。
その他、”自転車ナビライン”などの路面を青色塗装したものや、”歩道の半分をカラー舗装したもの”は法定外標示で法的効力はありません。法規通り「車道左側端」や「一番左の車両通行帯」を通行します。


そして、記事の写真の道路は、「普通自転車通行指定部分」に該当するものです。
「普通自転車通行指定部分」では、自転車は徐行せずに歩道の状況に応じた安全な速度と方法で通行することができます(道路交通法第63条の4 第2項)。

記事の通り、歩車分離の観点から言えば「自転車歩行者道」や「普通自転車通行指定部分」では無く、「自転車道」や「自転車専用通行帯」を設置して、自転車の歩道通行を減らしていくべきでしょう。
特に用地に余裕がある場合は「自転車道」の整備を積極的に進めるべきです。
また、自動車の歩道通行を推奨する意見がありますが・・・自動車の歩道通行は、単に自転車・歩行者の接触事故の危険があるだけでなく、脇道や道路外施設から出入りする車との接触事故の危険が高い※ということをお忘れなく。
※「自転車事故発生状況の分析」国土技術政策総合研究所,土木技術資料51-4(2009)

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